SB2019Tokyo

セッション「次世代CSV(価値創造)経営とは何か――SDGsにより社会をリ・デザインする」の登壇者。左から日本航空の竹田亨氏、富士通の梶原ゆみ子氏、ファシリテーターの笹谷秀光氏、カルビーの武田雅子氏、住友林業の中嶋一郎氏。

サステナブル・ブランド国際会議2019東京のセッション「次世代CSV(価値創造)経営とは何か――SDGsにより社会をリ・デザインする」では、Society5.0や地方創生にフォーカスして議論が展開された。ファシリテーターを務めた伊藤園の笹谷秀光顧問は「SDGsの実装から経営との統合へ。SDGs元年になるように取り組みを進めてほしい」と呼びかけた。(オルタナ編集部)

富士通の梶原ゆみ子理事は、Society5.0やテクノロジーを活用したSDGsの実現に向けて、「人間中心のAI社会原則策定」「イノベーションに対する社会受容性の醸成」「多様性を尊重する人材育成」の3つを挙げた。これまでのAIの活用は、単純に効率化できることに意味があったが、その時代は終焉し、AIとの共生について包括的に考察する時代に突入したと指摘する。

日本航空とカルビーは、SDGsで地方をリ・デザインする取り組みを紹介。日本航空は2013年から秋田県美郷町と連携協定を結んでいる。同社地域活性化推進部の竹田亨部長は「社員と町民がかかわる機会を創出し、町民が『誇りに思うまちづくり』を進めている」と話した。

カルビーの武田雅子執行役員は、人気商品「ポテトチップス」と地方とのコラボレーション事例を紹介した。同社は47都道府県の「地元ならではの味」を開発する「♥ JPN(ラブ ジャパン)」プロジェクトを発足。宮崎の日向夏味、石川のハントンライス味など一風変わった味で、地方への関心を高めている。

住友林業は350m の木造高層ビル構想「W350計画」を進め、創業350年(2041年)の建設を目指す。同社筑波研究所の中嶋一郎理事は、同構想をSDGsやESGが根付いた未来の顧客を想定した価値創造経営の事例として紹介した。

ファシリテーターを務めた伊藤園の笹谷顧問は、「社会・環境課題としてのリスク回避の取り組みは、同時に(ブランド価値を創造する)チャンスでもある。こうした視点からSDGsを軸に事業に取り組むことで、国内外での共感の輪を広げることにつながる。それを同時に経済的な価値創造に結びつけていくことが、次世代経営の成立にとって重要だ」と述べた。

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