• 公開日:2018.12.18
放送禁止のCMはサステナビリティを民主化するか
  • ベッキー・ウィラン

Image credit: Greenpeace/YouTube

冷凍食品を専門にする英国のスーパーマーケットチェーン、アイスランド社のクリスマス向けCMが放送禁止になったのは非常に残念なニュースだった。アイスランドのCMは今年の初めにグリーンピースによって製作された、消費者に馴染みやすい、サステナビリティに関する強いメッセージを持つ映像を短く編集したものだ。同社はこの映像で、世界に良い影響を与えるための活動を紹介した。(翻訳=梅原洋陽)

今年の初めに、アイスランドは自社製品からプラスチック包装を廃止した世界で最初の大規模小売店になった後に、自社ブランドの製品からパーム油の排除を約束した。同社はこのCMで重要なパーム油についての関心を高める狙いがあった。

パーム油の使用量削減は複雑な問題であり、同スーパーの行動に対して批判的な見方もある。しかし、このCMが禁止されたのは非常に恥ずべきことである。クリスマスのCMはブランドが消費者と繋がる最も有力なチャンスであり、アイスランドのサステナビリティに着目する取り組みは大変進歩的なものである。

さらに、アイスランドのようなブランドがこうしたスタンスを取ることは、サステナビリティを押し広げるために非常に重要である。近年のブランドの「パーパス」を重視した政策は、時にお金や時間を有している、左寄りのミドルクラスをターゲットにしがちだからだ。

ここ数年をかけてアイスランドは顧客層を広げてきたが、顧客の多くは低所得者層である。同社はビジネス展開を通して、パーパスを体現する行動をしている。このキャンペーンの狙いは、サステナビリティについて、そして複雑なパーム油のような製品がもたらす影響を身近に感じてもらうことだ。

ガーディアン紙のジェシカ・ブラウン氏は論説で、アイスランドの広告を「勇敢で必要なもの」と呼んでいた。大衆市場で展開する大きなブランドが、自社の良い取り組みを伝える活動は当然である。アイスランドや同様のブランドが、社会的な課題や環境問題を、富裕層以外のターゲットに伝えることをしなければ、サステナビリティや社会的責任は一生、「誰かの問題」であり続けるであろう。

アイスランド社のCM動画

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