• 公開日:2019.01.04
GPIFがTCFD署名、「気候変動は重要なESG課題」

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)はこのほど、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)へ賛同の署名をしたと発表した。TCFDは、パリ協定を受けて金融安定理事会が設立した国際イニシアティブで、気候変動がもたらすリスクと機会による財務的影響について情報開示を促す提言を公表している。GPIF広報担当の佐藤康弘氏は「気候変動は重要なESG課題の一つ。グローバルでは署名機関も増えており、一つのメインストリームになる」と話した。(オルタナ編集部=堀理雄)

TCFDが公表している提言では、既存の財務情報の開示と同様に、気候関連の財務情報を経営として把握し、年次財務報告書と併せて開示して内部監査などの対象とすることを強調している。

2018年12月現在、世界では金融機関をはじめ560以上の企業・機関が署名。年金基金として国内では初めてだが、世界では70機関が署名しており、GPIFは71番目となる。国内企業・機関の合計では、42番目の署名だ。

「気候変動問題は重要なESG課題の一つ。こうした動きがグローバルに進んでいくなかで、署名を通じて積極的に情報収集を進めていくという意味合いもある。もちろんGPIFとして新たに開示できる情報がないかどうかも、検討を進めていきたい」と佐藤氏は言う。

一方、ドイツの環境NGOウルゲバルトと国際環境NGOバンクトラックなど26のNGOが12月5日に共同で発表した調査報告書では、GPIFが41の石炭火力発電事業者に計73億USドルの投資を行っており、機関投資家としては世界で2番目の規模であると指摘されている。

佐藤氏は、「法律上、特定企業の銘柄を選択することはできないが、TCFDに署名することで、気候変動問題を重視しているという姿勢を示すこと、また運用受託機関を通じ、投融資先の情報開示を進めていくいくためのエンゲージメントを行うなかで、課題に取り組んでいきたい」と話した。

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