後ろが外せる2wayコート

障がい者が衣服について抱える悩みに着目したインクルーシブデザインの服づくりが注目を浴びている。車いす利用者に使いやすい「背中が外れるレインコート」や、寝たきりの生活でも着脱しやすい「ストレスフリーなライダースジャケット」などがある。ユナイテッドアローズ社とソーシャルユニット「Social WEnnovators(ソーシャルウィノベーターズ)」が共同で制作にこぎつけた。障がい者一人ひとりの声を起点にすることで、新たな価値を創ることができるという。(辻 陽一郎)

障がい者や高齢者、外国人などは従来のマーケティング・デザインの過程の中で排除されてきた。インクルーシブデザインの考えでは、そうした人たちの声を聞き、共につくることで、新たな発想が生まれてくる。今回ユナイテッドアローズ社とSocial WEnnovatorsが立ち上げた新レーベル「UNITED CREATIONS 041 with UNITED ARROWS LTD.」では、「障がい者一人ひとりの声に応える6アイテムを制作しました。ひとりの悩みから生まれた、すべての人に心地いい服づくりに挑戦します」という。

発表した6アイテムは、障がいのある人たちに話を聞きながら、デザインに反映させた。例えば、「後ろが外せる2wayコート」は、おしゃれなデザインでありながらも、車いすに乗っていると使いづらいレインコートの課題を解消した。車いすでは雨の日、片手がふさがるので傘を扱いづらい上に、一般的なレインコートでは車輪に引っかかるなど使い勝手が良くなかった。そこで新アイテムでは、背中の下半分を取り外せる仕様にした。車椅子に座っても車輪に引っかかる心配がない。さらに、服のだぼつきを調整できるアジャスターもつけたことで誰もが自分のサイズに合わせて最適化できる服になった。

一人の障がい者が抱える服の課題には、多くの人にとっても共通する課題が潜んでいる。一人ひとりの課題に向き合うことによって、新しい価値を創造することにつながるのだ。

Related
この記事に関連するニュース

コメダが100%植物由来の新業態ブランド店舗を開店、「持続可能性」日常に
2020.07.19
  • ニュース
  • #ダイバーシティー
  • #ブランド戦略
スタバ、手話をコミュニケーション手段にした店舗をオープン 記者が体験取材
2020.06.28
  • ニュース
  • #人権
  • #ダイバーシティー
  • #ブランド戦略
サステナビリティをどうブランディングに取り込むか
2018.03.23
  • ニュース
  • #ダイバーシティー
  • #ブランド戦略
ノース・フェイスが障がい者クライマー支援Tシャツ
2018.03.07
  • ニュース
  • #ダイバーシティー
  • #ブランド戦略

News
SB JAPAN 新着記事

【編集局コラム】鹿の狩猟・精肉から、「いただきます」の意味を考えた
2026.05.01
  • コラム
  • #エシカル
  • #行動変容
共創の前に構想を描け 社会課題をビジネスで実装する3つのアプローチ
2026.04.30
  • ニュース
  • SBコミュニティニュース
    高専生が挑む「技術×社会課題」 初開催「SB TeC 2026」レポート
    2026.04.28
    • ニュース
    • SBコミュニティニュース
    • #テクノロジー
    電力自由化から10年、その成果と逆流——再エネ社会はなぜ進まないのか
    2026.04.28
    • ニュース
    • #再生可能エネルギー
    • #カーボンニュートラル/脱炭素

    Ranking
    アクセスランキング

    • TOP
    • ニュース
    • Uアローズなど、障がい者の悩みに基づき服を制作