• 公開日:2020.04.01
空調に雪氷利用するデータセンターがJ-クレジットに登録 DC事業者で初めて
  • コミュニティ・ニュース

「ビッグデータ」という言葉が一般的になっているように、国内で流通するデータ量は飛躍的に増大している。いまや1カ所でサーバーなどを管理するデータセンター(DC)が欠かせない社会だが、排熱のために膨大な電力を消費するという課題があった。DCを運用するデータドック(新潟県長岡市)はかねてより「サステナブルデータセンター」を標ぼうし、外気や雪氷冷熱を利用して大幅な省エネを実現してきた。同社は30日、長岡DCで「J-クレジット制度プロジェクト」の登録を完了。DC事業者としては日本で初めてという。

1カ所で大量のサーバー機器などを運用するデータセンターでは、24時間体制で空調を利用しサーバールームを冷却するのが一般的だ。その電力消費量は膨大で、例えば東京都で消費される全電力の13%は都内のデータセンターが使用しているという試算もある。

データドック社が運営する「新潟・長岡データセンター(以下、長岡DC)」では機器の排熱などを水耕栽培と水産養殖を行う「アクアポニックス農法」に活用し、温暖化防止に貢献する「サステナブルデータセンターモデル」を提唱してきた。膨大な消費電力の問題を解決するため、外気と雪氷冷熱を活用したハイブリッド空調システムを採用し、従来比約40%(同社調べ・同規模の一般的なDC比)の電力消費量削減を実現する。

データドック社の外気・雪氷を活用したハイブリッド空調の概念図

今回、長岡DCが登録したJ-クレジット制度は、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。長岡DCで削減した電力量をCO2排出量に換算する測定・計算モデルを確立したことによって登録が承認された。今後は長岡DCで削減したCO2量を「排出権」として他社に譲渡等をすることができる。

データドックの小谷中一樹執行役員は「特定の条件を満たした長岡DCご利用のお客様に、ご利用ボリュームに応じた排出権を付与することを考えています」と話す。サービスの付加価値として活用しながら、より環境に配慮したDC運営を行うというわけだ。

「日本の労働人口の減少とIT化の進展により、AI/IoTなどのビッグデータ活用の重要性がますます高まっていくと考えられます」と小谷中氏は説明する。

「労働人口の減少とIT推進を実現するために環境を犠牲にしていいとは思いません。これを両立させられる仕組みが必要と考えています。サステナブルDCはこれを両立できる数少ない取り組みですが、この価値をお客様により明確に可視化するために、Jクレジット認証の取得と排出権の移転サービスが必要と考えました」と小谷中氏はJクレジット制度登録の意義を話し、今後への意欲を見せた。

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