• 公開日:2018.02.16
ラッシュ、絶滅危惧のイヌワシを守る包装紙を開発
  • 辻 陽一郎

イヌワシ・カスタネットギフト

英化粧品ブランドのラッシュは、絶滅危惧種のイヌワシが生息する群馬県みなかみ町の「赤谷の森」を守るため、間伐材を活用した包装紙を開発した。イヌワシが暮らしやすい森とするためには、密集したスギなどの人工林を間伐する必要がある。同社は人工林の一部を伐採した木材を活用した包装紙を「イヌワシペーパー」と名付け、2月16日からギフトラッピング用として使用を始める。消費者へ自然環境の理解を広げることも狙いの一つだ。(辻 陽一郎)

イヌワシは環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類に分類される。日本でイヌワシが見られる地域は減少していて、日本からいなくなってしまうという危惧もある。

減少した理由の一つには管理が行き届いていないスギなどの人工林の増加がある。荒れた人工林はイヌワシにとって狩りが難しい場所のため餌の量が不足してしまう。イヌワシが生息しやすい環境とするためには、人工林を部分的に伐採して広葉樹などの自然林に復元することが必要だ。

赤谷の森ではイヌワシが暮らす豊かな森を取り戻そうと、日本自然保護協会や林野庁が協働した「赤谷プロジェクト」に取り組んできた。ラッシュは昨年10月頃から同協会と連携を取り、人工林の間伐材を活かしたイヌワシペーパーを生み出した。

ラッシュジャパン広報担当は「ラッシュでは、原材料の購買を通して、自然環境とコミュニティの再生を目指す購買方法の実践に取り組んでいます。この考えの元、新しいギフトラッピングの紙を創る資材を探していたところ、イヌワシの保全活動にも大きく関わる赤谷プロジェクトの活動に共感し、ラッピングペーパーの採用に至りました」と話した。

大切な人への贈り物がイヌワシ保全につながる。日本以外にも香港、韓国など6カ国でも扱う予定だという。イヌワシペーパーだけでなく、群馬県みなかみ町にあるカスタネット工場から出る木くずを活用した「カスタネットペーパー」もギフト包装に使用する。

written by

辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

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