• 公開日:2016.12.20
  • 最終更新日: 2025.03.21
人材育成で競争に勝つ―日本コカ・人事担当副社長
    • 松島 香織

    リディア・マリ・ドーマン副社長(日本コカ・コーラ本社、12月19日)

    ザコカ・コーラカンパニーの長期成長戦略「2020 Vision」では、2010年を基点に2020年までに世界全体でビジネスを2倍に成長させることを目指している。同社では、ビジネスの成長に欠かせないものは「人」であると位置づけ、高い能力と意欲を持つ人材を積極的に採用し、育成している。日本コカ・コーラで人事本部を統括するリディア・マリ・ドーマン副社長は「他社との競争に打ち勝つため、人材育成に投資している」と言いきった。

    12月19日の定例ブリーフィングで、人材マネージメントについて、ドーマン副社長が話した。

    ドーマン副社長は、東京ディズニーランドのオープニング人事に関わり、トヨタの張富士夫名誉会長が当時社長だった、トヨタモーターマニュファクチャリングUSAでキャリアを積んだ。コカ・コーラに入社してから、ロンドン、アイルランド、北欧、ロシア等で仕事をし、カナダのバンクーバーでオリンピック・ビジネスを経験している。

    日本コカ・コーラの従業員は、現在380人で、平均年齢は44歳、平均の勤続年数は11年だ。団塊の世代とミレニアル世代、その中間のX世代のバランスを取ろうとしているという。ダイバーシティにも取り組んでおり、12カ国から採用している。

    人材能力開発には212,000米ドル(約2,500万円)を投資している。2015年度は10%に当たる35人が昇格した。ドーマン副社長は自身の経験と併せて、「3、4回の異動で、更なる能力開発ができる」と話した。

    短期・長期のビジネス・プライオリティを達成するために必要な、日本人の人材を将来に向けて備えることが重要であり、リーダーの素質として、「世界市民で野心を持ち、インスピレーションに溢れ、俊敏な動きが出来ること」を挙げた。

    素質にプラスして能力開発が必要であり、「ビジネス英語」、「海外経験」、「エグゼクティブとしての存在感」など6つが必須であるという。「リーダーになるには海外経験が必要」だとし、世界に出て行けるようにバックアップしている。

    ドーマン副社長は、その国のマーケットを理解しているのは現地の従業員あり、日本コカ・コーラには日本人リーダーが必要である、とローカル従業員の重要性を強調した。

    written by

    松島 香織(まつしま・かおり)

    サステナブルブランド・ジャパン ニュースサイトの立ち上げメンバーとして参画。その後2022年12月から2025年3月まで、デスク(記者、編集)を務める。

    News
    SB JAPAN 新着記事

    サステナビリティを社内外に浸透させるためのポイントと哲学とは? 
    2025.05.15
    • ニュース
    • #ブランド戦略
    英CBIが「代替タンパク質基準」を策定 投資拡大を促す起爆剤となるか
    2025.05.15
    • ワールドニュース
    • #ファイナンス
    • #ESG投資
    生物多様性と水の未来を守る「ネクサス・アプローチ」
    2025.05.14
    • ニュース
    • #生物多様性
    「返品」による環境負荷は危機的――企業が取るべき3つの対策
    2025.05.14
    • ワールドニュース
    • #サプライチェーン
    • #行動変容

    Ranking
    アクセスランキング

    • TOP
    • ニュース
    • 人材育成で競争に勝つ―日本コカ・人事担当副社長