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日本で「エシカル消費」をメインストリーム化するには

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左から三越伊勢丹の伊藤氏、博報堂の川廷氏、FEMの山口氏、フェアトレード・ラベル・ジャパンの中島氏、大和総研の河口氏


サステナブル・ブランド国際会議2018東京の「日本で『エシカル消費』をメインストリーム化するには」と題したセッションは、参加者の属性確認から始まった。ファシリテーターが、企業、学生、NPOと順番に挙手を求め、最後に「消費者の人」と問うと、会場に手を挙げない人々がいた。「いや、皆さん消費者ですよね」というところから、4人の登壇者によるエシカル消費論議が始まった。(瀬戸内 千代)

エシカル消費とは、背景に児童労働や環境破壊などがない商品を選んで買うこと。ファシリテーターを務めた大和総研の河口真理子調査本部主席研究員は、日本でそれが主流化しないのは当事者意識の欠如も一因と述べ、「生産と消費の現場が断絶している」と指摘した。

NPOフェアトレード・ラベル・ジャパンの中島佳織事務局長は、「サプライチェーンを末端まで追えていないのに、うちには児童労働は絶対ないと言い切る」企業人もいると述べた。日本のフェアトレード市場規模は極端に小さく、ドイツは日本の13倍、英国は30倍だという。

博報堂DYホールディングスグループ広報・IR室CSRグループの川廷昌弘推進担当部長は、せっかくMSCやFSCの認証を取得しても輸出向けで、国内では消費者から求められないために未認証品と混じって流通してしまう実情を紹介。一方で、「ESG投資とエシカル消費でサンドイッチすることで(企業も)変わっていくだろう」と展望を述べた。

エシカル認証に携わるFEMの山口真奈美社長は、児童労働の現場で本音を隠す子どもの姿に「声にならない声を拾う」必要を痛感。その世界の存在を伝えるツールのひとつが認証だと語り、「愛ある選択(消費)」を提唱した。

三越伊勢丹の婦人・子供・婦人雑貨統括部 新宿婦人・子供商品部マランジェリーの伊藤千恵バイヤーは、「(消費動機に)『長く使える』が加わるような提案をしていきたい」と抱負を述べた。

消費者庁などは子どもたちへのエシカル消費者教育を始めている。一同は、周囲の大人の意識をも変革し得る次世代にも期待を込めた。

瀬戸内 千代 (せとうち・ちよ)

海洋ジャーナリスト。雑誌「オルタナ」編集委員、ウェブマガジン「greenz」シニアライター。1997年筑波大学生物学類卒、理科実験器具メーカーを経て、2007年に環境ライターとして独立。自治体環境局メールマガジン、行政の自然エネルギーポータルサイトの取材記事など担当。2015年、東京都市大学環境学部編著「BLUE EARTH COLLEGE ようこそ、「地球経済大学」へ。」(東急エージェンシー)の編集に協力。