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ライフネット生命、「本業として」LGBT支援を強化

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ライフネット生命は5月6・7日、LGBTの理解を広めるイベント「東京レインボープライド2017」に参加した。ブースで写真を撮りSNSで広めたり、ボードに貼ると、同社が100円をLGBTサポートの基金に充てる取り組みを展開した。昨年は470枚だったが、2回目となる今年は848枚となった。業界でいち早く死亡保険受取人に同性パートナーを認めるサービスを開始した同社は、本業として社会にLGBTの理解を広めるため取り組んでいる。(松島 香織)

「何気ない言葉遣いで傷つけることがあると、当事者の方から教わりました」と原さん=5月7日、東京・代々木で

「レインボーフォトプロジェクト」は、会場のフォトブースで来場者が写真を撮ると、1枚につき100円を活動資金として、同社が自前で積み立てていく仕組みだ。この「レインボー基金」で、LGBTについて書かれた児童書「もっと知りたい!話したい!セクシュアルマイノリティ ありのままのきみがいい」(日高庸晴著、汐文社刊)の1巻から3巻を購入。3冊を1セットにして、これまでに沖縄県那覇市、三重県津市、福岡県福岡市、東京渋谷区の図書館へ寄贈した。

「子どもの時にいじめを受けたりすると、その後の人生に影響することがあると聞きます。LGBTを受け入れる社会であるためには、まず教育が大切だと思い、このプロジェクトを始めました」と、営業本部マーケティング部広報グループの原由美子担当は話す。

同社は各部署から1~2人を選出し、ダイバーシティチームを結成。各自が部署での仕事とダイバーシティ取り組み業務を兼任している。熱心な社員は、手話通訳士の勉強をしているという。イベントで開催するプロジェクトの内容はチームで考え、取り組みに賛同してくれる寄贈先も電話して探した。

「こういったLGBTイベントが全国にあることを、当事者の方から聞きました。昨年来て下さった方がまた来て下さったり、SNSで知って、遠くから来たいただいた方もいます」たくさんの人に応援してもらい、とても嬉しいと原氏は笑顔を見せる。

「イベントで当事者や支援者に会い、勉強させていただくことは、単なる知識ではありません。日々の業務でも生かせることです。トレンドだから取り組むのではなく、当社の本業として、長期的に取り組んでいきます」と力を込めた。

松島 香織 (まつしま・かおり)

サステナブルブランド・ジャパン デスク 記者、編集担当。
アパレルメーカー(販売企画)、建設コンサルタント(河川事業)、
自動車メーカー(CSR部署)、精密機器メーカー(IR/広報部署)等を経て、現職。