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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

持続可能性を実現する5つのポイントとは――マーク・リー サステナビリティ社エグゼクティブディレクター

企業の持続可能性に関するコンサルティングなどを手掛けるサステナビリティ社のマーク・リー エグゼクティブディレクターは「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」に登壇し、持続可能なビジネスに向けたリーダーシップについて講演した。将来の持続可能なビジネスに向けて、「目的」「計画」「文化」「コラボレーション(協働)」「アドボカシー(提言)」の5つのポイントが重要になると述べた。(オルタナ編集部=堀理雄)

リー ディレクターは20年におよぶ調査に基づき、3人の共著で著書『All In: The Future of Business Leadership』(『オールイン』)を執筆した。1997年から2017年頃にかけて、世界の70~80社のCEOやCSO(サステナビリティ責任者:Chief Sustainability Officer)にインタビューした結果を分析した内容だ。

リー ディレクターは現代社会について、気候変動や食料不足、移民など人々の移動、政府の腐敗など、不確実性の高い時代だと指摘。そのなかで企業がサステナビリティに向けてどのようにアジェンダ(課題)を設定すべきかという調査の問題意識を紹介した。

企業のサステナビリティに向けた時代区分として、1997~2005年を、いかに害を低減するかという時代、2006~2015年を戦略的な統合の時代、2016年以降は目的・存在意義(パーパス)を模索する時代、と3つに区分。その上で、将来重要となる5つのポイントについて、企業事例など具体例を交えて解説した。

1つ目は、その企業が何のためにあるのかという「目的(パーパス)」だ。リー ディレクターは「パーパスは時代に合わせて進化させていく必要がある」と指摘。具体的な企業として、イケアなどが「サステナブルな生活」についてより明確に定めるようになっている点を紹介した。

2つ目は、目的に向かって具体的にビジネスモデルをどう変えていくかという「計画」。マークス&スペンサー(M&S)がCSR戦略として2007年に立ち上げた「プランA」などに触れ、社内外に大きなインパクトを与えた事例として紹介した。

3つ目は、そうした目的や計画を、文化や社会的な状況の中でどのように進めていくのかという「文化」だ。登山やアウトドアのブランドであるパタゴニアは、山に行くことと温暖化や地球環境へのコミットを結びつける形で文化を変えていると指摘した。

4つ目は、より大きなスケールで進めていくための「コラボレーション」。ユニリーバなどの取り組みに触れ、社会だけでなく、会社にとっても価値につながっていると指摘した。

5つ目は、やるべきことを発言していく「アドボカシー」。リー ディレクターは、自社の利益に結びつけるロビーイングだけでなく、社会の利益に結びつけてルールを変えていく視点が重要だと指摘。カーペット業界大手のインターフェイス社の取り組みを紹介した。

リー ディレクターは、「サステナビリティにはリスクもあり、『オールイン』(全体的にコミットすることと、すべてを賭けるという2つの意味がある)というタイトルでそれを表現した」と述べた上で、「サステナビリティは事業として成功するためにも必須になってきている。特にリーダーシップでは長期的な視点が重要だ」と結んだ。