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ローカルベンチャー推進協議会が「地方創生」を加速

ローカルベンチャー推進協議会(本部・東京)は、地域での起業や新規事業の創出を推進するため1月25日、都内で「ローカルベンチャー・サミット」を開催した。地方創生には企業と自治体との連携強化が求められるなか、サミットではハウス食品と三井不動産が自治体と連携を進める効果的な事例を発表。同協議会からはナレッジ共有や人材交流など、自治体間の連携とともに企業・団体の積極的な参加を呼びかけた。(松島 香織)

協議会に参画する全国10自治体の首長らが一堂に集まった(1月25日、日本財団)写真提供:ローカルベンチャー推進協議会

ローカルベンチャー推進協議会は2016年9月、地域の資源を生かした新しいビジネス(ローカルベンチャー)を生み出すことを目的に発足した。2018年1月現在で岡山県西粟倉村や石巻市など10自治体が参画し、ローカルベンチャーによる売上金額は3億3927万円、創業・事業創出数は49件、人材マッチング数は100件となった。2020年までに、ローカルベンチャーのロールモデルを確立し、推進に必要なナレッジや人材、資金等が集まるプラットフォームを育て、55億7000万円の売上、164件の事業数、344件のマッチングを目指す。

ハウス食品グループは、社会課題解決を通したリーダー育成プログラムを2016年度に実施、社員を地域の中間支援団体に派遣した。研修で石川県七尾市を訪れた新規事業開発部の酒井可奈子チームマネージャーは、研修終了後も七尾市のまちづくりに取り組む株式会社御祓川のスタッフとしてプロボノで関わっている。「自分の心を見つめ直し社会との関わりを考え、それにより自分を成長させていく、得難い機会だった」からだ。

石川県七尾市での取り組みを発表する酒井可奈子チームマネージャー(1月25日、日本財団)写真提供:ローカルベンチャー推進協議会

酒井チームマネージャーは「プロボノで得た知見は、逆に企業のCSV創出として商品開発や事業開発等の業務に生かし、プロボノはライフワークとして続けていきたい。自分の働き方が会社の『働き方改革』のサンプルになれば」と笑顔で話す。

三井不動産は自社が掲げるスマートシティのコンセプトが、北海道下川町の「持続可能な地域社会の実現」に通じることから、2017年7月に港エステートとともに持続可能な地域社会創造に係る包括連携協定を結んだ。同社は下川町との連携をCSRと位置づけ、グループ会社の事業に結びつけた新たなビジネスモデルを模索している。

下川町は森林産業、エネルギー自給、超高齢化社会に対応した環境未来都市プロジェクトに取り組んでいるが、SDGsを取り入れたレベルアップを図っており、政府が2月から公募予定の「SDGs未来都市」を視野に入れているという。

協議会の運営事務局を務めるNPO ETIC.(エティック)の宮城治男代表理事は、「地方創生はダイナミックな動きのタイミングにあり、SDGsも取り組むべき目標のひとつ。ばらまきだった投資をきちんとした戦略に変え、未来への投資にしたい」と述べた。

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松島 香織 (まつしま・かおり)

企業のCSRや広報・IR部署を経て、SDGs、働き方改革(ダイバーシティ)、地方創生などをテーマに取材中。