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企業はどうLGBTQIA+をサポートしていくべきか

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Daniel Sheehan
Teddy Österblom

世界各国でLGBTQIA+の権利を啓発する活動やイベントが実施された6月の「プライド月間(Pride Month)」が終了し、デンマークのコペンハーゲンとスウェーデンのマルメで8月12日〜22日の10日間に開催されている「ワールドプライド(WorldPride)」に注目が集まる。今が重要な変曲点だ。世界中のどこにいてもLGBTQIA+の人々が決して差別されることのない、寛容な社会の実現にむけた企業の取り組みが必要とされている。(翻訳=井上美羽)

同性愛者に対する企業のわかりやすい支援があることは、良い傾向ではあるものの、本当の意味での包摂と公平性への道のりは長い。LGBTQIA+のアイデンティティや彼らの表現スタイルを未だに犯罪化している69カ国を含め、世界中の全ての場所で、さらなる取り組みが要求される。

近年の中でも特に今年、米国では、トランスジェンダーの子どもとその家族に関連する反LGBTQIA+に関する法律が、他のどの法律よりも多く制定された。

また、声明や支持のシンボルはLGBTQIA+を受け入れる社会情勢の形成に確実に貢献はしているものの、彼らのアイデンティティが未だに認められず、不寛容・不平等な社会もある。そうしたなかで、我々はどのように彼らと結束し、彼らにとってより良い状況を作っていくことができるかを考えていくことがこれから重要になってくる。これらの課題に向き合い、変化するきっかけを作ることは、グローバル企業が積極的に取り組むべき義務でもある。

4つのアプローチ

1. 従業員の経験に対する理解

まず、職場と地域社会におけるLGBTQIA+の従業員それぞれが持つニーズ (例えば、性別肯定医療や資金援助へのアクセスを提供するなど)を理解し、個別に対応することで、養子縁組や代理出産をサポートする。

「効果のある正義・公平性・多様性&包容(JEDI:Justice, Equity, Diversity & Inclusion)」の実践は、LGBTQIA+のあらゆる経験に対して共鳴すること、そして深く理解することから始まる。

しかし現状、彼らに対する深い理解と受け入れようとする運動は、すでに理解のある人たちの間のみで終わってしまい、そのサポートを最も必要としているところに及んでいない。それはまさに、プライド月間のような運動が、一部地域でしか行われていないことからも見てとれる。

2.公共政策への参加

法律が会社の内外でLGBTQIA+の人々の幸福を脅かす場合、行動を起こしてそれを明文化することが不可欠だ。JEDIの目的と責任に基づいて、企業の対応は、しっかりと組織化されているべきで、不寛容な事象が発生したらすぐにその事態を否定して収束することが重要だ。それは特に、会社の外での状況、家庭に近ければ近いほど迅速に対応していかなければいけない。

近年、マイクロソフトを含む多くのグローバル企業は、LGBTQIA+の権利を守る政策と世界の人権の保護に専念するチームを編成している。実際、マイクロソフトの取り組みとしては、⑴反トランスジェンダー法案の提案に対して反対の意を唱えたワシントン州の運動を正式に支持すること(2)LBGTQIA+雇用差別を禁止する米国連邦法を支持した意見陳述書に署名すること (3)同性間の関係を犯罪とするインドの刑法の一部に反対すること、などが挙げられる。さらに企業は、世界中の至る所で包括的な法律に影響を与える地元の慈善団体や活動家たちとも連携していく必要がある。

3. 一貫して行うことがカギに

グローバル企業はプライド月間のみならず、年間を通じてLGBTQIA +の人々へのサポートを示し、国際市場全体で一貫して関与していくことが重要だ。地域や文化によって相手のトーンは変わるかもしれないが、サポートは地域の言語や国民感情に左右されることなく、ニューヨークやサンフランシスコであれ、LGBTに対する風当たりが強いポーランドであれ、自己表現することが命の危険をおこすような国であれ、常に一定であるべきだ。プライド月間のキャンペーンの一環としてただ署名して終わるだけではなく、企業は、特に同性愛者が深刻な差別に直面している地域で、一貫してコミュニティを支援することが求められている。

4.企業間の結束

ブラックロックのラリー・フィンクCEOが2019年、利益主義の企業のCEOたちに向けた書簡や、ダボス会議でのステークホルダー資本主義の出現、そして今日のビジネスの意味を再定義する181人のCEO連合といった、変革に影響を与える民間セクター同士の結束が社会に対してより大きなインパクトを与えるということがわかってきた。自発的に取り組んだキャンペーンが周りのステークホルダーから注目を浴びた時、企業はこれまで以上に人権問題に関する動きを加速させ、目的を完遂させるに違いない。これは、LGBTQIA+の平等と可視化の擁護も含め、差別や偏見に異を唱える企業の連合を通じて目標を達成できる可能性がより高まってくるだろう。

今日、グローバル企業は、より公平な場所、繁栄、さらには政策の枠組みを形成する存在として巨大な力を持っている。

そして、6月のプライド月間だけに集中して虹のロゴやプロダクト商品を増やすのではなく、企業としての影響力を最大限に活用しながら、年間を通してLGBTQIA +の人々をサポートし続け、彼らが安心して生活できる社会を作るべきだ。

これらの企業には行動が伴った、コミュニティへの支援のシンボル化や声明が求められる。というのは、行動は継続的に行われると同時に、企業責任、企業基盤、プログラム、会社規律、そしてコミュニティへの関与といった項目が企業理念に組みこまれているべきなのだ。

企業理念と各項目は、企業が関わるすべての国、すべてのコミュニティへ浸透させていく必要がある。