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変化する金融(3):ブラックロック、気候変動の取り組み遅れる200社以上に通告

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米資産運用最大手ブラックロックは7月、気候変動に対する取り組み基準を遵守していない200社以上に通知を行ったと発表した。ブラックロックは今年、企業の気候変動への取り組みを強化する方法について明かした顧客報告書の中で、244社に取り組みが不十分であると通知した。その中には、エネルギー企業のエクソンモービル、シェブロン、ピーボディ・エナジー、フォーダム、自動車メーカーのダイムラーやボルボが含まれている。(翻訳=梅原洋陽)

ブラックロックは、投資家の気候関連の要求を繰り返し無視したことが判明している企業のうち53社の株主総会で議決権を行使した。多くの企業において、既存の取締役選任に反対票を投じた。残りの企業は依然「監視下」に置かれている。もし改善がなければ、2021年の議決権行使の対象となる。

ブラックロックは気候関連の株主決議に反対票を投じた過去がありながら、今年初めに気候変動イニシアティブ「Climate Action 100+」に参加して以降、資産運用の目標や運用プロセスを大きく変更した。

ブラックロックのラリー・フィンクCEOは長年、企業が社会・環境的責任を果たす必要性を訴えてきた。しかし、気候活動家、投資家、議員、思想的指導者たちは、ブラックロックがフィンクCEOの言うような投資をしていないことについて強く追及していた。今年初めの時点では、ブラックロックは化石燃料や世界中で森林破壊を行う企業への最大の投資者であった。

しかし1月、フィンクCEOは気候危機に対応するため「金融の根本的な再構築」を求める呼びかけを行い、金融企業に責任を問いかけた。これは、ブラックロックが独自の路線を歩み始める準備ができたことを示しているのかもしれない。報告書によると、2019年6月から2020年6月までの間に、企業と環境問題に関する議論を行った回数が前年の約4倍に増えた。さらに社会問題への取り組みは、年度ごとに146%上昇している。

また、ブラックロックは通知を出した企業に対して、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の勧告を遵守し、SASB(サスビ、サステナブル会計基準審議会)の情報開示基準に沿ったサステナビリティ報告書を作成するよう促している。報告書によれば、同社は今後も気候リスクやその他のサステナビリティ関連の問題に関与し、投票のプロセスを引き続き見直していくという。