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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

横浜OneMMに見る次世代ワーカーの生き方 会社から飛び出さず、ちょっとはみ出す

右上から時計まわりに、川﨑氏、田中氏、小林氏、大川氏

働き方の改革が叫ばれ、副業・兼業の普及促進が図られている。本業のほかに、もう一つ別の仕事を持つということはどういうことなのだろう。それは、私たちにどのような働き方や生き方をもたらすのだろう。「サステナブル・ブランド国際会議2021横浜」で、地元、横浜みなとみらいに拠点を置く企業の有志が集うコミュニティ「横浜OneMM」(通称オネム)のメンバーが次世代ワーカーの働き方・生き方について話し合った。(岩崎 唱)

ファシリテーター:
田中 悠太氏 日揮ホールディングス サステナビリティ協創部 アシスタントマネージャー
小林 友氏 大和証券グループ本社 経営企画部IR室兼SDGs推進室 課長代理
パネリスト:
大川 陽介氏 ローンディール 最高顧客責任者
川﨑 万莉氏 野村総合研究所 産業ITグローバル事業推進部 主任コンサルタント

飛び出さず、ちょっとはみ出すってどんなこと?

横浜OneMMは、横浜みなとみらい地区に社屋がある企業の有志社員が集まり、組織の垣根を超えたネットワークを広げることで新たなイノベーションを生み出そうとしているコミュニティだ。このセッションでは、OneMMメンバーの田中氏、小林氏の二人がファシリテーターを務め、同じくOneMMメンバーの大川氏、川﨑氏がプレゼンテーションを行った。

ファシリテーターの小林氏は、本業の経営企画部IR室兼SDGs推進室課長代理という顔を持つ一方、社内でDaiwa 2030 Clubという有志活動グループを立ち上げ、社外でも横浜OneMMの活動に携わっている。また田中氏はサステナビリティ協創部で環境ビジネス、カーボンマネージメントの事業開発に携わる一方、社内の部門を横断する社内有志活動を繰り広げ、さらに会社の枠も超えたところで横浜OneMMに参加している。

セッションでは、小林氏が、①組織の「リジェネレーション」とは、②飛び出さなくていい!ちょっと「はみ出す」、③みなとみらいで「実践のクエスト」、という3つのキーコンセプトを紹介し、メンバーによるトークが開始した。

組織の枠を超え、未来の夢を描こう

パネリストの川﨑氏は、本業から“はみ出し”ている場所が3つあるという。「一つ目が社内での“はみ出し”で、所属や役職を超えて縦横斜めにつながるための社内活動をしています。二つ目がONE JAPANという国内50社の有志社員が集まるコミュニティでチームの幹事。そして三つ目が横浜OneMMです」。横浜OneMMでは、まずお互い何をしているか、何をしたいのかを知ることから始め、企業を超えた連携で何ができるかを考えている。「同じ世代でも所属している組織が違うと少し会話しただけでも新しい視点が見つかります。横浜OneMMは、そういう新しい刺激を与えてくれる仲間を見つけられる場所。一つの会社で取り組むのが難しい社会的課題も、横浜OneMMなら取り組んでいくことができます」。そして、横浜OneMMが描くみらいの夢とは「誰もが組織・所属を超えて働くことができ、アイデア、技術、経験が組み合わさるイノベーションの中心にしていこう、横浜をイノベーターが集まってくる街にしようということです」と述べた。

またこれに、ファシリテーターの田中氏は「横浜OneMMの活動では、本業では決して出会うことがない業種の人とも気軽に話ができる。それだけでも価値があると思う」と付け加えた。

越境が、個人と組織の生命力を高める

大川氏は、富士ゼロックス勤務中に、「秘密結社わるだ組」をグループ会社有志社員と立ち上げた。「楽しさを共有する中で、信頼関係がある人のつながりをつくろうとしていました。やっていたことは、一人ひとりの好奇心の解放と自分たちの中で築いていた心の壁を壊すことです」と振り返る。その活動の中で、他の会社でも同様の活動をしていることを知り、2016年に強い課題意識を持った同世代の社員が会社組織の枠を超えて集う「ONE JAPAN」を立ち上げ、副代表を務めた。「組織の中では、“空気を読む”ことよりも“空気をつくる”ことが重要です」。そして、組織を改革していくには「越境」が効果的であると実感し、企業間レンタル移籍プラットフォームを提供するローンディールに参画した。「ローンディールでは、大企業の社員をベンチャー企業に一定期間レンタル移籍させ、そこでの経験を自分たちの組織の変革に生かしていただいています。個人を発掘し、目覚めさせ、結び付けていくことで、個人と組織の生命力を高めようという取り組みです。ONE JAPANや横浜OneMMは個人からの、ローンディールは組織からのアプローチでやっています」。

「はみ出す」ことでWILLが明確になる

小林氏は、「お二人とも、本業からちょっとはみ出して活動している。この“はみ出す”ということをもう少し掘り下げたい」と話題を振った。

これに対し、川﨑氏は、はみ出すことによって得られる経験がとても大切と指摘。「はみ出すことで本業とは違う軸と考え方を身に付けられ、本業のよさを改めて再確認することもできました。横浜OneMMでは、人脈や視点のインストールができ、そのつながりが自分の人生を豊かにしてくれている」と述べた。

また大川氏は、「はみ出すということは、自分自身のWILL(実現したいと思っていること)をはっきりさせるプロセスだと思います。会社にとっても漠然と社業に貢献したいです、という人よりも、明確なWILLを持っている人の方が起用しやすく、そういう人の方が変化に対応できるのではないでしょうか。今後、個人のWILLと会社のWILLを明快にしていくことがとても大事になると思います」と話した。

最後に小林氏が「このセッションをお聞きくださった方も、ぜひはみ出すことにトライしてください」と述べセッションを終えた。