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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Brands, PBC)

「コロナ後に生活や仕事が変わると思う」8割超:SB独自調査

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サステナブル・ブランド ジャパン(SB-J)が実施した「新型コロナウイルス対策に関する緊急アンケート」には、企業を中心に自治体、NPO/NGO関係者、学生など580人が回答した。コロナ禍における企業などの対応や生活の問題点、そして各々がアフターコロナ/ウィズコロナの社会のサステナビリティをどのように予測しているのか。多くの人が「社会が変化する」と回答する一方、「都市部から地方への人口分散が起こると思わない」という回答が約半数に上るなど、今後のビジネスや社会の動向を見据える上で貴重な結果が見られた。

「新型コロナウイス対策に関する緊急アンケート」概要

実施期間:4月28日(火) – 5月12日(火)
設問数:全44問
回答数:580件(n=580)

回答者所属(SB-J作成資料)
回答者年代(SB-J作成資料)

回答者の内訳は約70%が企業に所属。そのうち20%がCSR/サステナビリティ担当者。あくまで個人としての回答が前提。

回答者の職種(n=519/SB-J作成資料)

コロナ後の生活や社会の変化、どう予想するか

アフターコロナにおける、問題発生前と比較した社会の変化について予想を聞いた設問では8割超の回答者が「以前と同じ生活、社会に戻るとは思わない」と答えた。個人の生き方の優先順位や働き方の変化を予測する回答が多い一方で、「会社の事業内容が変化する」と「都市部への人口集中から地方分散する」といった社会の構造に関する変化への予測は「そう思わない」「全くそう思わない」という回答者が過半数となった。

設問「アフターコロナにおける、問題発生前と比較した社会の変化についてあなたの予想をお答えください」(n=580/SB-J作成資料)

企業のサステナビリティは変わるのか

アフターコロナにおける企業のサステナビリティの重視度の変化の予測では「重視度が上がる」という回答が約65%、「変わらない」「重視度が下がる」という回答が約24%となった。自由記述では「人々の健康と経済性という意味においてのサステナビリティが重視される」「雇用基準であれば上がる。経営基準では下がる」「新型コロナへの対応が優先され、優先度が若干下がることを懸念している」などの意見が寄せられた。

設問「アフターコロナにおける、企業の経済性や収益性の重視度の変化についてお答えください」(n=580/SB-J作成資料)
設問「アフターコロナにおける、企業のサステナビリティの重視度の変化についてお答えください」(n=580/SB-J作成資料)

企業のサステナビリティのあり方の変化を聞いた設問(自由記入)では「企業が取引先の状況を入念にチェックするようになると思う」「ステークホルダー含めたサステナビリティがより重視され、リスク対応度合いが評価に加わる」といったサプライチェーン全体への影響への言及など、271件の回答が得られた。

社会のあり方と企業の役割を考える

このほか、アンケートでは働き方の現状の問題点やSDGsとの関わり、ニューノーマルをどのように考えるかなど全44問に及び、自由記述による率直な回答も豊富に寄せられた。140ページに及ぶ全ての内容は今後、SB-Japanフォーラムや当サイトを通じて公開する。6月16日にはSB企業会員に限定せずに参加いただける「SB-Japanオープンフォーラム」をオンラインで開催する予定だ(詳細は後日発表)。

社会がこれからどうあるべきなのか、企業がどのような役割を持ち、何をするべきか。そして個人がどのように振る舞うのか。貴重なアンケートの集計レポートは、その議論と判断の材料となることだろう。

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

フリーランス記者。2017年頃から持続可能性をテーマに各所で執筆。好きな食べ物は鯖の味噌煮。