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ソニー、海洋プラごみ対策の新たな計画 環境負荷ゼロへ取り組み加速

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ソニーはグローバルな海洋プラスチック汚染対策として2日、「One Blue Ocean Project」を開始する。同社は2010年に長期環境計画「Road to Zero」を策定し、2050年までに環境負荷ゼロの目標を掲げる。今回の計画では再生材の積極利用や製品生産時のプラ使用量削減を加速し、世界の同社現地法人や事業所などでも清掃活動を拡大するなど社外での課題意識の浸透にも力を入れる。同プロジェクトの名称を冠したWebサイトも同時にオープンした。同社広報部は「課題解決に向け積極的に社会をけん引していきたい」と話し、企業の影響力を生かした取り組みの拡大を狙う。(サステナブル・ブランド ジャパン編集局=沖本啓一)

独自の難燃性再生プラスチックSORPLAS™を導入するなど、製品や梱包に使用するバージンプラスチックを削減する

「One Blue Ocean Project」概要(一部抜粋・編集)

■環境中期目標「Green Management(グリーンマネジメント)2020(以下、GM2020)」の加速
・製品および製品包装におけるプラスチック使用量の削減および再生材の積極利用。
製品1台当りのバージンプラスチック使用量の10%削減(2013年度比)
投入資源を最小化

・生産活動に伴うプラスチック使用量の削減。
廃棄物発生量の5%削減(2015年度比)
※2018年度は約18.8%削減(2015 年度比)し、目標を大きくクリアしている。また、2018 年度の1年間で、プラスチック類の廃棄物発生量を約1080トン削減。

■会議室・応接室・売店・カフェの使い捨てプラスチックの使用削減と中止
2020 年度までに、会議室や応接室で飲み物を提供する際、ペットボトルやストロー、カップなどの使い捨てプラスチックの使用を廃止。また、社内の売店やカフェなどで提供するレジ袋の配布を原則中止し、フォークやスプーン、ストロー、カップといった使い捨てプラスチックの使用削減と中止を順次進める。これらの活動に向けて、社員へのエコバッグ・マイカップの使用推奨の周知・啓発を実施。

■世界各地の河川や海岸、地域での清掃活動の拡大
これまで世界各地の河川や海岸、地域で行ってきた事業所やグループ会社における清掃活動を、他の事業所でも実施するよう順次拡大。さらに、参加募集や清掃活動の当日の説明の際に海洋プラスチック汚染問題対策との関連性を伝えるなど社員への周知・啓発を行う。グループ全体でのごみ回収量を公表する。

ソニーは国内でいち早くCSR推進部署を設立し、2017年には日本企業として初めてSBT(Science Based Targets:科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標)に認定され、18年はRE100に加盟した。国際NPOのCDPの企業調査では、気候変動部門で2019年まで4年連続の最高評価を得るなど、環境課題に積極的に取り組む。今年5月の経営方針説明会でも「すべての事業活動を通じて、経済価値の追求と同時に、社会価値の創出、それによる、より良い地球環境づくりに貢献していく」と明言した。

2010年には長期の環境計画「Road to Zero」を策定している。2050年を目標達成年としてバックキャスティングで行動計画をロードマップ化した。これに基づき、現在は2016年度から2020年度までの環境中期目標「GM2020」を設定し、環境計画を進めている。

同社は「事業を通じた持続的な社会価値の創出は、長期的な企業価値の向上につながっていく」と説明する。根幹にあるこの姿勢はこれまでも一貫しているが、過去の取材では「環境への取り組みはマーケティングではなく、そのためコンシューマー向けには大きくアピールしていない」としていた。

一方、今回のプロジェクトではHPの設置やロゴの設定など、社外コミュニケーションに力を入れている。企業が消費者に率先して行動を起こすことが求められるグローバル潮流を踏まえ、広報部の石奈美子氏は「課題解決に向け積極的に社会をけん引していきたい」と話す。「目標を数値で示し、一歩一歩、地道に成果を積み上げ、2050年の環境負荷ゼロを目指す」(石奈美子氏)というこれまで続けてきた歩みを止めず、その課題への意識や解決への行動力を、社会へ広げようとしているようだ。

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

Sustainable Brands Japan 編集局。フリーランスで活動後、持続可能性というテーマに出会い地に足を着ける。好きな食べ物は鯖の味噌煮。