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「小学生SDGsサミット」で柔軟な発想が飛び出す

小学生の子どもたちが、グループワークによって地球温暖化への対応策を考える「小学生SDGsサミット」(主催:朝日小学生新聞・読売KODOMO新聞)が6日、東京お台場の日本科学未来館で開催された。子どもたちによる45分間のワークショップを経た発表会では、身近に実行できる柔軟な発想がいくつも飛び出し、会場を沸かせた。講評した慶應義塾大学大学院の蟹江憲史教授は「子どもたちは大人が思っている以上に環境問題に関心を持っている」と話す。(いからしひろき)

子どもたちがSDGsを意識しながら、温暖化、気候変動への対策を考える「小学生SDGsサミット」では、SDGsの17の目標のうち、ゴール13「気候変動に具体的な対策を」をテーマに据え、小学5・6年生の参加者らが暑さ対策についてグループワークと発表をした。講評を行ったのはSDGsの第一人者とも言われる慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科の蟹江憲史教授ら、一線の有識者だ。

小学生たちは6人ずつの3グループに分かれ、45分のディスカッションの後、発表を行った。最初のグループは「生ごみは植物の栄養」と題した内容。廃棄食品や米のとぎ汁、みかんの皮などを肥料にすることで、ごみの焼却により排出されるCO2を減らすと同時に、肥料のおかげでよく育った植物の光合成で大気中のCO2をも減らそうという一石二鳥な作戦だ。

2番手のグループが考えたのは「グリーンカーテンで地球を救おう!」。暑さ対策として広く知られる、植物を利用した「グリーンカーテン」だが、メロンやスイカ、花などを植えようというあたりが小学生らしく、微笑ましい。室内の気温を下げCO2排出量を抑えるとともに、取り組みの周知で課題への関心を促すことも考えた。

最後のグループのアイデアは「グリーンエコボックス」。街中に設置したクーラーボックスから4種類のミストを選び、各々道路などにまいて温度を下げようというもの。いわば打ち水の進化版だ。会場は終始和気あいあいとした雰囲気で、子どもたちは楽しみながら身近な目線で実際に行動に移せる気候変動対策を考えたようだ。

「最終的に発表されたアイデアは、個々が事前に考えてきたものにはなく、ここに来てはじめて仲間と出会って話すことができて、でき上がった」とパートナーシップの重要性を強調する蟹江教授。

蟹江教授は講評で「こだわりを持たず柔軟に考えることができるという大人にはない発想は本当に素晴らしい」と話し、取材に対し「子どもたちは我々大人が思っているより環境問題について関心があるし、よく知っている。こうした子どもたちが社会人や消費者となる10年後を見すえ、企業は今から少しずつでも準備を始めないといけない」と述べた。

「すでにSDGsや社会への貢献で企業を評価、差別している消費者や投資家もいる。慈善事業ではなく、(企業が)本業として取り組むべき時代が来た」(蟹江教授)

確かに、企業の意識は急には変えられない。だからこそ、今すぐできることから始めるべきだろう。

いからし ひろき

ライター・構成作家。旅・食・酒が得意分野だが、2児の父であることから育児や環境問題にも興味あり。著書に「開運酒場」(自由国民社)がある。