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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

大学生が考えた「グッドホームの未来予想図」

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SB2019Tokyo

セッション「SB University 2019」

サステナブル・ブランド国際会議2019東京では、大和ハウス工業による大学生向けのワークショップが開かれた。テーマは、「グッドホームの未来予想図」。約30人の大学生がグループに分かれて、未来の家(グッドホーム)を考えた。(オルタナS編集長=池田 真隆)

同ワークショップでは、参加者が5~6人でグループをつくり、「グッドホームの未来予想図」について話し合った。今後、少子高齢化が進む日本社会の現状を分析し、課題先進国といわれる社会でどんな家が「グッドホーム」になるのかを考えた。

大和ハウス工業としては、将来購入層になる可能性がある大学生から、ハウスメーカーとして生き残るためのヒントを探った。ワークショップで出たアイデアの一部を紹介する。

街全体で1つの「家」に

ワークショップでは5つのグループに分かれて、それぞれで話し合ったが、どのグループからも出てきたワードがある。それは「シェア」だ。例えば、あるグループからは、「街全体で1つの家になる共生圏」がアイデアとして提案された。

その地域では、各自の家があるが、地域住民なら誰でも使用することができるもう一つの家があるイメージだ。そこでは、食事を一緒に取れる広大なスペースがあり、コミュニティの拠点になる。

自然エネルギーを使用し、フードロスなどにも配慮した地域で、「循環型の家」と名付けた。コミュニティごとに分けることも可能で、「フードロス」「エシカルファッション」などシェアハウスごとにカテゴリーを区分けしても面白いのではないかと提案した。

畑が交流の拠点

大都市と地方を混ぜ合わせた暮らしとして提案したグループもいる。畑をシェアすることで、自給自足のライフスタイルや世代間交流を可能にした。このアイデアを考えた背景には、「つながりの希薄化」がある。

震災などでライフラインが途切れたときに頼れる人が周囲にいないという不安を解消する家が「グッドホームではないか」と主張した。

学生たちの発表を聞いた、大和ハウス工業の近久啓太・サステナビリティ企画部長は、「若い人が考えるグッドホームを理解しなくては、ハウスメーカーは生き残れない。皆さんの話を聞いていると、フェイストゥフェイスを軸にした家づくりが大切だと思った」と話した。

ワークショップに参加した学生たち
池田 真隆 (いけだ・まさたか)

株式会社オルタナ オルタナ編集部 オルタナS編集長
1989年東京都生まれ。立教大学文学部文芸思想学科卒業。大学3年から「オルタナS」に特派員・インターンとして参画する。その後、編集長に就任し現在に至る。オルタナSの編集及び執筆、管理全般を担当。企業やNPOなどとの共同企画などを担当している。
「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。