• 公開日:2018.03.29
世界で注目を集めている 「Good Life 2.0」とは
  • 寺町 幸枝

SB 2018 Tokyo

左からFuterraのタウンセンド氏、サステナブル・ライフ・メディアのコーアン・スカジニア氏、ネスレS.A.のホグ氏

ファシリテーターに、ソーシャル・デザイナーで「NELIS」共同代表のピーター・D・ビーダーセン氏を迎えた「世界で注目を集めている『Good Life 2.0』とは?」。サステナブル・ブランド国際会議の創設者であるコーアン・スカジニアCEOによる、米国のグッド・ライフ調査のまとめから始まったこのセッションでは、米国のカフェチェーン「パネラ・ブレッド」やアウトドアブランドのREIといった、同国を代表する大手企業による、新しい価値観におけるグッド・ライフをサポートするさまざまな企業活動が紹介された。(寺町 幸枝)

さらに英コンサルティング会社「FUTERRA」共同創業者であるソリティア・タウンセンド氏は、「グッド・ライフは、企業による適切なサービスと、未来に対する人々の楽観主義の2つによって達成できるはずだ」と力強く語った。

企業の取り組み事例を語ったのは、サステナビリティのリーディングブランドとして世界的に認知されているネスレS.A ゾーン アジア・オセアニア・サハラ以南アフリカ ヘッド オブコーポレートコミュニケーションのクリス・ホグ氏。

ホグ氏は、ネスレがどう「グッド・ライフ」に対してアプローチしているかを紹介し、時代の変化とともに、顧客のニーズが変わってきたことを意識したと語った。そしてより自然で、オーガニックな材料が求められる時代背景から、製品の製造工程を公開していると説明した。また顧客へのアプローチとして、「共感」や「経験」、「信頼構築」を重視する流れの中で「ネスレ ウェルネスアンバサダー」が登場したと話した。スカジニアCEOとタウンセンド氏は共に、「大企業やブランドこそが、リーダーとして活躍するチャンスがある」と語った。

生活者は、消費の向こうに家族や仲間との幸せな時間を求める傾向が強まっている。ブランドはそれに寄り添う存在として、その価値を高めていく必要があるのではないだろうか。

written by

寺町 幸枝(てらまち・ゆきえ)

Funtrapの名で、2005年よりロサンゼルスにて取材執筆やコーディネート活動をした後2013年に帰国。現在国内はもとより、米国、台湾についての情報を発信中。昨年より蔦屋書店のT-SITE LIFESTYLE MAGAZINEをはじめ、カルチャー媒体で定期出稿している。またオルタナ本誌では、創刊号以来主に「世界のソーシャルビジネス」の米国編の執筆を担当。得意分野は主にソーシャルビジネス、ファッション、食文化、カルチャー全般。慶應義塾大学卒。Global Press理事。

Related
この記事に関連するニュース

障がいの有無を超え、働きづらさをインクルージョンするWORK! DIVERSITYとは
2025.06.03
  • ニュース
  • #ウェルビーイング
  • #人権
エシカル消費が持つ「地域社会の変革」の可能性とは
2025.05.28
  • ニュース
  • #エシカル
  • #ウェルビーイング
  • #サーキュラーエコノミー
  • #地方創生
  • #資源循環
文京区とイノカ、中高生の好奇心と未来を育む「アクアベース」オープン 
2025.05.16
  • ニュース
  • #ウェルビーイング
  • #生物多様性
花王の挑戦:ナプキン備品化プロジェクト『職場のロリエ』で社会にムーブメントを 
2025.04.24
  • スポンサー記事
Sponsored by 花王
  • #ウェルビーイング
  • #人権

News
SB JAPAN 新着記事

Scope3の義務開示にどう対応すべきか 国と先進企業らが議論
2025.07.04
  • ニュース
  • #情報開示
  • #サプライチェーン
  • #ステークホルダー
環境意識の高い消費者の悩みを解消――「リジェネラティブ購入ガイド」を米NPOが公表
2025.07.04
  • ニュース
  • ワールドニュース
  • #気候変動/気候危機
  • #リジェネレーション
“サステナブル・スタートアップ”5社がソリューションと思いを発信
2025.07.03
  • ニュース
  • #テクノロジー
ホテル業界が食品廃棄の削減に挑戦 データ・連携・創造性を生かす
2025.07.03
  • ワールドニュース
  • #フードロス
  • #サプライチェーン

Ranking
アクセスランキング