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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Brands, PBC)

広がるフェアトレードの輪 生産者が来日、登壇

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フェアトレードカンパニー(東京都・世田谷)のフェアトレード専門ブランド「ピープルツリー」は9月1日から1カ月間、「オーガニック・セプテンバーキャンペーン」を開催している。7日には東京でシンポジウムを開き、インドから来日した生産管理担当者を交え、フェアトレードの意義や成果を紹介した。シンポジウムの後半では、ピープルツリーのジェームズ・ミニー代表取締役などが登壇し、社会課題解決型ビジネスについて語った。(オルタナ編集部=沖本啓一)

クリエイティブ・ハンディクラフトでプロジェクト・オフィサーを務めるサロジ・キラン・カンブルさん 

来日したのはインドのフェアトレード団体「クリエイティブ・ハンディクラフト」のプロジェクト・オフィサー、サロジ・キラン・カンブルさんと、生産管理担当者のロージィ・ミネシュ・ソランキさん。2人は壇上で写真を見せながら生産の現場、貧困の現場を紹介し、フェアトレードの重要性を訴えた。

ロージィさんは通訳を通し、「クリエイティブ・ハンディクラフトは必要なものをすべて与えてくれた。基本教育しか受けていない私が、裁縫の技術を学ばせてもらい、十分な賃金も支払われている。今、日本のみなさんの前で話していることは奇跡のよう」と語った。

サロジさんは現地の女性労働者のためのプログラムを紹介。技術習得のための訓練や、生活を補助する融資プログラムについて話した。

シンポジウム後半に登壇した、日本でクリエイティブ・ハンディクラフトの販売を手掛けるブランド「ピープルツリー」のジェームズ・ミニー代表取締役はオーガニックコットンについて解説。持続可能な方法で素材を調達し、製造過程の排水処理なども環境に負荷をかけないよう配慮している。「人件費を含むさまざまなコストは一方的な交渉ではなく、双方納得する話し合いによって決定している。独特の素材感の布もあり、差別化につながっている」と課題解決型のブランディングやビジネスの現場の様子を語った。

また、モデルでエシカルファッションプランナーの鎌田安里紗さんは、クリエイティブ・ハンディクラフトで作られたオーガニックコットンのワンピース姿で登壇した。「着心地がすごくいい。地球にやさしいだけじゃなく、品質やデザインも人に勧めたくなります。誰かにプレゼントしてフェアトレードのつながりを広げたい」(鎌田さん)と話した。