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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

福島のオーガニックコットン、企業との協働加速

風呂敷「ノットラップ」
和綿の花が福島で力強く咲いている様子をイメージ

福島でオーガニックコットン(有機綿)の栽培や販売を通じて、企業と地域の連携が進んでいる。5年目を迎えた「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」では、延べ1万5千人のボランティアや企業が栽培にかかわり、綿の収量も200キログラムを超えた。ラッシュジャパン、ブリヂストンスポーツなどの企業やWWFなどのNGOは有機綿を使った製品を販売し、プロジェクトを支援している。

東日本大震災後、福島県では「農作物を作っても売れない」と農業を断念する生産者が増え、耕作放棄地が拡大した。そこで考えられたのが、津波による塩害にも強く、食用ではなく繊維として使われるコットンの栽培だ。

いわき市では、3つのNPOが協力して作った「いわきおてんとSUN企業組合」(福島県いわき市)が2012年からオーガニックコットンの栽培を始め、今年で5回目の栽培がスタートした。栽培地もいわき市から、周辺の広野町、南相馬市まで広がりを見せ、収穫量も拡大している。

栽培する綿は、日本の在来種の茶綿にこだわる。同企業組合の代表理事 吉田恵美子さんは「10年後には福島の固定種にしたい」と意欲的だ。栽培された福島の有機綿は、オーガニックコットン製品の企画製造及び販売を行うアバンティ(東京・新宿)が全量買い入れ、米国産有機綿と合わせて生地にしている。

プロジェクトの特徴は、地元の農業が再生するだけでなく、学校、市民、企業、NPOなど多様な人やグループが栽培に参加することで、地域とのつながりを深め、継続的な支援につながっているという点だ。

ブリヂストンは、企業組合が行う復興支援活動に継続して関わり、グループ企業のブリヂストンスポーツを通じて有機綿の生地を使った「オーガニックコットンセーター」を製造し、販売する。国際NGOのWWFは、福島の復興支援につながる生地を探し、「森のてぬぐい」を作った。

ラッシュジャパンは、プロジェクトから生まれた生地を使ってノットラップ(風呂敷)を企画、販売。細野隆バイイングチーム スーパーバイザーは「福島の地域再生や持続的な農業を目指すプロジェクトの意義をどのように製品に表現していくか」に知恵を絞ったと話す。「商品ストーリーを説明すると共感してくださるお客様が多く、今後も継続して製品に使っていきたい」としている。

箕輪 弥生 (みのわ・やよい)

環境ライター・ジャーナリスト、NPO法人「そらべあ基金」理事。
東京の下町生まれ、立教大学卒。広告代理店を経てマーケティングプランナーとして独立。その後、持続可能なビジネスや社会の仕組み、生態系への関心がつのり環境分野へシフト。自然エネルギーや循環型ライフスタイルなどを中心に、幅広く環境関連の記事や書籍の執筆、編集を行う。著書に「エネルギーシフトに向けて 節電・省エネの知恵123」「環境生活のススメ」(飛鳥新社)「LOHASで行こう!」(ソニーマガジンズ)ほか。自身も雨水や太陽熱、自然素材を使ったエコハウスに住む。

http://gogreen.hippy.jp/