• 公開日:2018.03.28
ワタミがRE100に加盟、外食業界で世界初
  • 吉田 広子

ワタミはこのほど、自然エネルギー100%への転換を宣言する「RE100」に加盟した。外食業界では世界初で、日本企業としては5社目となる。同社はこれまで風力発電事業などを手掛けてきたが、新たに2040 年までに事業活動で消費する電力を100%自然エネルギーでまかなうという目標を掲げた。(オルタナ編集部=吉田広子)

北海道厚真町のメガソーラー

ワタミのRE100への加盟は、リコー、積水ハウス、アスクル、大和ハウスに続き5社目となる。同社は2040 年までに自然エネルギー100%、中間目標として2035年までに事業活動で消費する電力の50%を自然エネルギーにすることを目指す。RE100への加盟は、ワタミグループが推進するSDGs(持続可能な開発目標)の推進に基づくものとしている。

ワタミは2012年、風力発電による自然エネルギー事業を開始した。2013年からはグループの食品製造工場6カ所に設置したルーフソーラーでも発電している。2015年からはメガソーラー事業も手掛ける。

さらに、2015 年4月に新電力(PPS)事業に参入。2016年の電力の小売全面自由化に合わせ、同年5月からは家庭向けにも電力を供給している。

2016 年度の年間グループ電力使用量は約7600 万kWh となり、その約65%に相当する自然エネルギー発電に関与してきた。

ワタミグループでは地域との連携にも力を入れ、2016 年に大分県臼杵市で「うすきエネルギー株式会社」を設立。2017 年には岐阜県美濃市に設立された「みの市民エネルギー株式会社」に出資した。中期的には、20 地域で地域電力を展開する予定だ。

written by

吉田 広子(よしだ・ひろこ)

株式会社オルタナ オルタナ編集部 オルタナ副編集長

大学卒業後、ロータリー財団国際親善奨学生として米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。2007年10月に株式会社オルタナに入社、2011年から現職。 「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。

Related
この記事に関連するニュース

動き始めた「原発新設」、今、チェックすべき3つのこと
2025.07.24
  • ニュース
  • #再生可能エネルギー
  • #気候変動/気候危機
  • #カーボンニュートラル/脱炭素
「エネルギー白書2025」が示す『解』の見えない日本の脱炭素方針
2025.06.30
  • ニュース
  • #再生可能エネルギー
【欧州の今を届けるコラム】第5回 再エネ優遇策は“行き過ぎ”になることも?――オランダの事例に学ぶ
2025.06.24
  • コラム
  • #再生可能エネルギー
  • #気候変動/気候危機
急成長する太陽光発電――企業が注目すべき意外な未来の新技術5選
2025.06.19
  • ニュース
  • ワールドニュース
  • #再生可能エネルギー
  • #気候変動/気候危機
  • #カーボンニュートラル/脱炭素

News
SB JAPAN 新着記事

一人ひとり異なる生理・PMSの症状を体験して、「隠れ我慢」のない社会に
2025.07.30
  • ニュース
  • #ウェルビーイング
  • #ダイバーシティー
爬虫類の違法取引や絶滅リスク回避へ 輸入世界2位の日本は市場変革を
2025.07.29
  • ニュース
  • #行動変容
  • #生物多様性
カンヌライオンズ2025グランプリの過半数がパーパス関連 専門家はどう見る
2025.07.28
  • ワールドニュース
  • #パーパス
  • #ブランド戦略
【欧州の今を届けるコラム】第6回 CSDDDに見る企業の説明責任におけるNGOの新たな役割とは
2025.07.28
  • コラム
  • #サプライチェーン
  • #ステークホルダー
  • #行動変容

Ranking
アクセスランキング