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子どもたちが書いた感謝の手紙
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ファミリーマートは2009年から毎年、小学生を対象に「ありがとうの手紙」コンテストを開いている。父兄や教師などへの感謝の気持ちを手紙にしてもらう趣旨で、これまでの応募総数は21万通を超える。社会貢献活動の一環で、次世代育成だけでなく店舗と地域の関係性づくりにもひと役買っている。
同コンテストでは、全国の小学生から感謝をテーマとした手紙を集め、審査を経て、受賞作品を決める。2015年度は42,789通が集まった。小学生の素直な気持ちが記された手紙には、「大人が読んでもハッとさせられる表現がある」(審査員長を務める池上彰氏)と好評だ。道徳の副読本に掲載された作品もある。
同社の浜尾純子CSR・コンプライアンス部CSRグループマネジャーは、「子どもたちには感謝の気持ちを言葉で伝えられるように育ってほしい」と話す。
この活動は、同社の次世代育成の一環として行われているが、それだけではない。地域の担当スーパーバイザーや店舗の店長が、自ら近隣の小学校へ行き、応募案内を行う。こうして、地域と店舗の関係性づくりにもひと役買っているのだ。
コンビニエンスストアの社会的役割
超高齢社会の日本で、コンビニエンスストアには、物販だけでなく、地域社会の安全・活性化など、社会的な役割が求められている。
同社の店舗は全国におよそ11,700店あるが、43都府県等と高齢者の見守りなどを含む、地域活性化に関する包括協定を締結している。今後認知症などによる徘徊などが増えることも想定し、店長が「認知症サポーター養成講座」受講するなど対策に乗り出している。
浜尾マネジャーは、「地域の見守り役をはじめ、社会・生活インフラとしての役割を果たしていきたい」と話す。
池田 真隆(いけだ・まさたか)
株式会社オルタナ オルタナ編集部 オルタナS編集長
1989年東京都生まれ。立教大学文学部文芸思想学科卒業。大学3年から「オルタナS」に特派員・インターンとして参画する。その後、編集長に就任し現在に至る。オルタナSの編集及び執筆、管理全般を担当。企業やNPOなどとの共同企画などを担当している。 「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。