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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

米SB会員に新基準「Voyager」 フィリップ・モリスが加入

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米国サステナブル・ブランドはこのほど、同会員組織「サステナブル・ブランド メンバー・ネットワーク」に加入する前段階として、新基準「SB Voyager(ボイジャー:航海者)」を設けた。同基準はESGのパフォーマンス・評価において大きな課題に直面している企業の課題解決を支援し、経営革新(ビジネス・トランスフォーメーション)を促進するプログラム。年に一度、進捗状況が審査される。同プログラムの最初の会員に、フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)が入った。

「サステナビリティをビジネス戦略の根幹に据えない企業に未来はない。サステナビリティをビジネス戦略の根幹に据える企業が次世代の経済をリードするブランドになる」

そう標榜するサステナブル・ブランド メンバー・ネットワーク(SBメンバー・ネットワーク)は、サステナビリティ目標の達成に努め、次世代の持続可能な経済の中でリーダーになることを目指す企業の勉強会やネットワーキングを行う組織だ。3MやBASF、P&G、ダノン、ロレアル、ディスニー、IBM、ネスレなど約80のブランドが加盟している。

SB Voyager とは

「SB Voyager」が誕生した背景について、SBメンバー・ネットワーク副会長のダレン・ベック氏は「本ネットワークの会員企業は、より良いブランドになるために共に学び合い、協働し、支え合うプロフェッショナルたちです。活気があり、成長し続けるブランドで組織されています。加入したいと考えてくれる企業もありますが、最低限満たさなければならない条件があります。そうした企業がより持続可能な未来をつくるために貢献しようと、根本的に経営革新を行う意思があるのであれば、我々もそのために準備をしたいと考えています」と話している。

「SB Voyager」プログラムでは、議論の的となっているビジネスモデルを変革すると公言している企業とSBメンバー・ネットワークの会員企業との対話の場を設けている。そうすることで、大きな変化を加速させる助けになる支援やヒントを先進企業から学ぶことができるからだ。

「SB Voyager」に入会した企業は毎年、審査を受ける。米サステナブル・ブランドは独自評価ツール「SB ブランド・トランスフォーメーション・ロードマップ」を使い、企業のサステナビリティの実践がどの段階にあるかを特定する。同時に、SBメンバー・ネットワークの会員企業によるピア・アセスメント(相互評価)も行う。「SB Voyager」の会員企業は、2年間でロードマップの最低1分野以上において進捗レベルが上がっていなければ、SBメンバー・ネットワークに加入するための要件を満たすことができない。

「SB Voyager」プログラムで初めての会員となったのがPMIだ。同社は「煙のない社会」を目指し、紙巻きたばこからの撤退を明言。有害物質を低減した加熱式たばこ「IQOS」(アイコス)への切り替えを進めている。

PMIのアンドレ・カランザポラス最高経営責任者(CEO)は、「『煙のない社会』の実現は、十億人以上の成人喫煙者の健康状態を改善するものです。我々は積極的に、ビジネスを根本から変革しようとしています。『SB Voyager』に入ったことは、ビジネス・トランスフォーメーションを達成するための重要なステップです。PMIは、自社のリソースを使い創意工夫をし、タバコを吸う人たちにとってより良い代替製品を開発し商品化することに全力で取り組んでいます。壮大な挑戦を成し遂げるには先進的な会員企業の力が必要です」と話している。

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