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建設・不動産業の温暖化対策は高評価:WWFが発表

WWFジャパンは23日、「企業の温暖化対策ランキング」の第6弾となる「建設業・不動産業」編を発表した。調査対象の国内34社の平均得点は47.2点で、WWFジャパンがこれまで調査した業種の中でも高レベルな結果になったという。ランキング1位は積水ハウスで、9位までの企業すべてがSBT(科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標)に取り組んでいる。WWFジャパンは「SBTの策定が国内でスタンダードになりつつある」とコメントした。(オルタナ編集部=沖本啓一)

調査の対象はCSPが2017年に質問票を送付した「ジャパン500」のうち、「建設業」と「不動産業」に属する34社。調査は環境報告書類における温暖化対策に関わる記載情報を基に実施し、採点が行われた。

1位は積水ハウス

ランキング1位は積水ハウスで、偏差値60以上に相当する上位8社は得点順に、戸田建設、鹿島建設、大東建託、大成建設、清水建設、大和ハウス工業、大林組と続く。積水ハウスは総合85.5点を獲得。WWFの「重要7指標」のうち、長期的なビジョン、再エネ目標、第三者による評価など、5指標で満点だった。9位以降は以下のとおり。

50点以上60点未満(得点順)
住友林業、パナホーム、東急不動産ホールディングス

40点以上50点未満(得点順)
長谷工コーポレーション、三菱地所、東京建物

40点未満(得点順)
コムシスホールディングス、日揮、NIPPO、イオンモール、レオパレス21、NTT都市開発、野村不動産ホールディングス、三井不動産、千代田化工建設。大京、前田道路

評価対象外(環境報告書を公開していないためランク外)
飯田グループホールディングス、いちご、関電工、九電工、きんでん、住友不動産、住友不動産販売、日本空港ビルデング、パーク24

上位9社はSBTの策定、取り組みを行っていることについて、WWFは「ビルや住宅といったライフスパンの長い製品を本業としていることも一因」としつつ、「パリ協定と整合した中長期での削減目標を策定することが、国内において新たなスタンダードになりつつある」と説明した。

「不動産業」に課題

「建設業」のみの平均点が56.1点という高得点で、上位を独占する一方、「不動産業」のみの平均点は31.4点と、全体的に下位に甘んじた。WWFによれば、「建設業」では「長期的な視点を持って事業に取り組み、自ずと企業活動が持続可能性を追求することになっており、結果的にはパリ協定にも沿った企業活動になる、という好事例を示した」とする一方、「不動産業」は「今後、総量での野心的な削減目標を設定し、長期的な視点を持つことで取り組みの実効性を高めていくことが必要」と課題を提示した。

このランキングは「家庭から排出される温室効果ガスの削減に大きなタスクを持つ業種」として「建設業」と「不動産業」という2業種が括られている。これに対し、建設業と不動産業ではその事業体系や業務そのものに大きな違いがあり、「温暖化対策の指標を両業種で一括りのランキングにすることは不適切」との指摘もある。

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

フリーランスライター。
主にエンタメ記事・食レポなどを執筆していたが、サステナビリティ関連に興味を持ち、サステナブル・ブランド ジャパン編集局に関わる。CSR検定3級を満点で合格。
好きな食べ物は鯖の味噌煮。