サステナブル・ブランド ジャパン | Sustainable Brands Japan のサイトです。ページの先頭です。

サステナブル・ブランド ジャパン | Sustainable Brands Japan のサイト

ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Brands, PBC)
コミュニティ・ニュース

H&MとWWF、持続可能な原料を95%使った子ども服を発売

  • Twitter
  • Facebook
サステナブル・ブランド ジャパン編集局

H&Mは12日、WWFと連携し、地球環境の保護を目的に、持続可能な原材料を約95%使用した子ども服を今月27日から世界50カ国以上で行うことを発表した。オーガニックコットンやリサイクル・ポリエステルが使われたスウェットやワンピースには、温暖化などによって危機にさらされている野生生物がデザインされており、売上高の10%がWWFの活動に寄付される。(サステナブル・ブランド ジャパン=橘亜咲)

H&Mは、2030年までにすべての商品をリサイクル素材もしくは持続可能な形で資源を利用してつくられた素材に転換する方針を掲げている。

同社とWWFは、2011年からバリューチェーンの水資源管理に関して協業を始め、2016年にも絶滅危機に瀕する野生生物のためのキッズコレクションを発表。その際も、売上高の10%をWWFの活動に寄付した。両者は、環境課題の改善を目的に、持続可能な事業活動や保全活動などに関して協働する「WWFグローバル・コーポレート・パートナーシップ」を結んでいる。

今回のキャンペーン「WWF × H&M キッズコレクション」もその一環だ。子ども用のスウェットやレギンス、ワンピースなどの各製品は、原材料の約95%が持続可能な環境基準に則り製造されている。販売される商品タグも森林認証FSC(森林管理協議会)リサイクル認定を受けたものなどを使用し、持続可能な資源を活用してつくられているという。さらには、製造過程においても有害物質を使用しないなど水やエネルギー、化学物質の使用による環境負荷に配慮した製品づくりが行われた。

洋服にデザインされているのは、水質汚染や気候変動の脅威によって危機にさらされているトラやユキヒョウ、シロクマ、クジラ、ゾウ、ペンギンなどの野生生物。H&Mグループ サステイナビリティ責任者のアナ・ゲッダ氏は、「地球は一つしかない。私たちは、何世代にもわたってこの地球を残すために力を合わせなければならない。H&Mは地球にとってサステナブルな方法でつくられ、消費される、サステナブル・ファッションの未来を信じ、100%循環型のファッション業界を目指している」と語っている。

香港で公開されたばかりの、「衣類から衣類へのリサイクル・システム」

H&Mは同じく12日、新素材のリサイクル・カシミアやリサイクル・ポリエステルなど持続可能な素材をつかった大人向けの秋冬コレクション「H&M Conscious Exclusive(コンシャス・エクスクルーシヴ)」も発表した。9月3日には、H&M財団とHKRITA(香港繊維アパレル研究開発センター)の協働によって誕生した「熱水処理によってコットンとポリエステルを分離する布地のリサイクル機械」や「衣類から衣類へのリサイクル・システム」を香港で公開するなど、100%循環型のファッション業界の実現に向けて技術革新にも力を入れる。なお、熱水処理によるリサイクル技術の開発には愛媛大学と信州大学が参加。「衣類から衣類へのリサイクル・システム」には島精機製作所の機械が導入されている。

  • Twitter
  • Facebook