SUSTAINABLE BRANDS JAPAN のサイトです。ページの先頭です。

SUSTAINABLE BRANDS JAPAN のサイト

ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

テラサイクルとUPSが連携し、全米で靴を回収しリサイクル シューズ業界でもサステナビリティ拡大

Sustainable Brands
Thousand Fell

リサイクル素材や自然素材を使用する、サステナブルなシューズブランドが増えている。リサイクルできるスニーカーを販売するブランド「サウザンド・フェル(Thousand Fell)」は物流大手UPSとテラサイクルと提携し、革新的なスニーカーのリサイクル事業を発表した。今回の取り組みは、サウザンド・フェルとテラサイクルとの2年間のパートナーシップの一環だ。(翻訳=梅原洋陽)

一般的に、ゴムやプラスチック、レザーを使用した靴は地域で分解・リサイクルできるように設計されていない。米国では毎年24億足以上の靴が販売され、使用後1年足らずで捨てられる靴は3億足以上に達する。そんな中、サウザンド・フェルとテラサイクルは小売業で最もゴミを出している靴分野の大規模なリサイクルソリューションを生み出そうと努めてきた。

全国規模のこのプログラムでは、拡大するUPSネットワークやUPS公認パートナーの店舗を利用することで、顧客が手軽にスニーカーをリサイクルできる方法を提供する。顧客は、リサイクルするサウザンド・フェルのスニーカーを入れた元払い伝票を付けた箱を、UPSストアと公認パートナー店全国1万4400カ所からテラサイクルに直接発送できる。サウザンド・フェルは、顧客に今後の商品購入で使える20ドル分のクレジットを発行する。

サウザンド・フェルは昨年、ニューヨークで創業された循環型フットウェアのパイオニア企業だ。革を使わない代わりに、リサイクル天然ゴム、ヒマ豆、ココナッツの殻、サトウキビ、クォーツなどを利用した「フル循環型フットウェア」デザインを行なっている。

最初の商品は、ユニセックスの白いレースアップスニーカーとスリッポンスニーカーで、共同創設者のスチュアート・アーラム氏は「身につけるクローズド・ループ・システムを採用した完璧な商品」と説明する。

サウザンド・フェルは、代替素材を用いているのに加え、責任を持ってカーボンフットプリントやコストを抑えつつ、顧客から商品を回収し、返品された商品を分解し、その素材を新しいスニーカーに利用できるようにしている。今回のプロジェクトを通して、サウザンド・フェルは顧客が靴のライフサイクルを追えるように可視化を進め、「ゼロ・ウェイスト」な未来を築けるように力を注いでいる。

サウザンド・フェルは、UPSのリバース・ロジスティクス・プログラムを用いて、送られてきた商品のリサイクルを行っている。古いスニーカーを再活用し、新たなスニーカーを作るクローズド・ループ・ソリューションに取り組む。そして、二酸化炭素の排出量を最小限に保ちながら、このシステムを共同で構築し、規模を拡大させていく方針だ。

サウザンド・フェルの顧客はアカウントを作成し、購入したスニーカーを直ぐに登録することができる。そこから、決められた場所で直接手渡しするか、テラサイクルに直接送るかを選択し、自分自身で手軽にリサイクルを始めることができる。今後は、ホームーページから、自分のスニーカーのカーボンフットプリントを追跡できるようになる予定だ。

男性のフォーマルシューズに革命を起こすサード・マインド

米カリフォルニアで今年初めに創業したシューズ・ブランド「サード・マインド(Third Mind)」は、持続可能性に配慮した素材を使用する男性用の靴を販売する。同ブランドが手がける靴は、スニーカーのような履き心地だが、見た目はフォーマルシューズ。サード・マインドは、地球環境への負荷をなくす靴のラインナップを拡大している。

シューズブランド「ネイティブ」の元重役スティーブ・ハメル氏が創設した同スタートアップは、ホリデーシーズンに向け、丹精込めて作ったレースアップやウイングチップシューズのほか、ペニーローファーも揃えている。

『雨に唄えば』のジーン・ケリー氏にちなんでつけられた、ジーン・ローファーは驚くほど軽く、臭いもない。靴に使っているサステナブルな素材は以下の通りだ。

●ソールにタイヤをリサイクルしたゴムを30%使用

●クラリーノ社製の環境対応型人工皮革「ティレニーナ」という動物の革に換わる不織布マイクロファイバーレザーを使用し、靴に耐久性、伸縮性、回復力を加え、究極のパフォーマンスを実現。サード・マインドは、ティレリーナを使用する理由について、溶剤を使わない製造工程や、廃水を70%、CO2の排出量を35%まで削減できる点を挙げている。

●靴の内側(ライニング)には、ペットボトルをリサイクルして作った素材を使用。靴のストロベルと中敷きの70%にリサイクル素材が使われており、そのうちの80%がペットボトルをリサイクルした素材で、残りの20%は産業廃棄物をリサイクルした素材で構成されている。

サード・マインドは、靴のパーツを製造するサプライヤーを選ぶ際に、さまざまな選択基準を設けている。例えば、公正な賃金、再生可能エネルギーや公害防止プログラムを実施しているといったことなどが条件だ。さらに製品が市場に出る前に、有毒化学物質の検査を含む、厳しい品質テストを実施している。