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マクドナルド、Loopと連携して2021年から再利用カップ提供の試み

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マクドナルドは2021年から英国の一部店舗で、ホットドリンクを再利用可能なカップで提供するトライアルを始める。包装容器の廃棄物を削減する目的で、米テラサイクルの循環型容器再利用サービス「Loop(ループ)」と連携する。再利用可能なカップを希望する顧客は、デポジットを支払って再利用カップを使い、取り扱い店舗に返却すると、デポジットが返金される仕組みだ。返却されたカップは、Loop独自のシステムで洗浄、消毒された後にマクドナルドの店舗で再利用される。(翻訳=梅原洋陽)

マクドナルドのグローバル・サステナビリティ部門長のジェニー・マッカラー氏は、「われわれは、最高の安全基準を維持し、顧客がマクドナルドに求める経験と楽しみを高めながら、同時に、ごみを減らしていく方法を模索している。これにはイノベーションが不可欠であり、Loopの事業モデルはその答えの一つ。世界中のパートナーと連携し、循環型の包装容器の利用を促進し、われわれの事業の中でこの再利用システムがどう機能するのかを試していくことを楽しみにしている」と語っている。

マクドナルドは過去数年間、スターバックスやサーキュラーエコノミー事業への投資を行う「Closed Loop Partners」と連携し、再利用やたい肥化が可能なカップを開発するためのイノベーションチャレンジ「NextGen Cup Challenge」を通して、使い捨ての飲料容器を削減するための解決策を探ってきた。2021年から始まる再利用容器の導入は、新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの企業が安全性の観点から再利用容器を禁止している中、コロナ禍で発生した容器ゴミの削減にもつながるだろう。

コロナ禍でより重視されている「安全性」だが、Loopのシステムはマクドナルドの衛生・安全性の基準を満たしている。Loopが採用する洗浄システムは、米エコラボ(Ecolab)と共同開発したもの。再利用する前に消毒されているため、使い捨て容器と同じレベルの安全性を保ち、衛生的だという。

米テラサイクルとLoopのCEOを務めるトム・ザッキー氏は「マクドナルドとの画期的な取り組みにより、Loopは外食産業に便利な再利用可能容器という選択肢を提供することができるようになる。テイクアウトの際、消費者が再利用可能な容器を使うという選択肢が広がる上で大きな一歩となるパートナーシップだ」と語っている。