SUSTAINABLE BRANDS JAPAN のサイトです。ページの先頭です。

SUSTAINABLE BRANDS JAPAN のサイト

ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

気候変動と児童婚の知られざる関係

米国サステナブル・ブランド編集部

気候変動と児童婚の関係を追ったショートドキュメンタリー「知られざる関係」が10月末に公開された。製作したのは、ロイター通信が設立したトムソン・ロイター財団と米映画会社のパーティシパント・メディアが運営するウェブマガジン「テイクパート」だ。

気候変動と児童婚の問題は、これまでほとんど伝えられてこなかった。バングラデシュに暮らす2人の少女の生活に迫ったドキュメンタリーの内容はとても考えさせられるものだ。

3 割の少女が15 歳以下で結婚するバングラデシュ

バングラデシュは、世界で最も気候変動の被害を受けている国の一つだ。海面上昇や猛暑により壊滅的な洪水やサイクロンが増えている。同国の人口は約1.5億人。3割の少女が15歳の誕生日を迎える前に結婚する。

気候変動が貧困や飢餓を生むことはよく知られているが、同じく引き起こされる児童婚についてはあまり知られていない。「知られざる関係」がクローズアップするのは、ブリシュティとラジアという二人の少女だ。

河川の浸食で家や農場を失い、彼女たちの人生は一変する。こうした災害が起きた場合、田舎で暮らす人たちは生きていくために首都ダッカに移住せざるを得ない。

「知られざる関係」は、少女たちの人生や友人、家族に迫ることで、気候変動により発生する食料や収入への影響がどのように問題を生み出し、女性の活躍をどう阻むのかあぶり出している。

メディアが協働し、この問題を取り上げる理由とは

テイクパートの編集長であるエリック・ノエ氏は、「トムソン・ロイター財団と一緒にこのドキュメンタリーをつくると決めた際、世界の人々に気候変動が引き起こすこの問題をいかに自分たちのこととして認識してもらうかに重点を置いた」と話した。

そして「気候変動によって生まれる状況で、バングラデシュの人々がどのように児童婚のような大きな決断を迫られてしまうのかを伝えたかった。気候変動と児童婚が家族やコミュニティ、社会にもたらす影響に目を向けて欲しい」と続けた。

トムソン・ロイター財団のモニク・ヴィラCEOは、「我々の財団では、人身売買や気候変動、土地の所有権など報じられることが少ない問題を取り上げている。特定の問題に焦点を当てる理由は、どの問題も実際は繋がっているからだ。テイクパートと組むことで、向き合わなければならない重要な問題にも関わらず、あまり知られていない気候変動の側面を知ってもらうためだ」と付け加えた。

「気候変動と児童婚についてのドキュメンタリーを製作しているというと誰もが『えっ?』と驚く。それぞれ別々の問題だと思っているからだ。でも明確な繋がりがある。気候変動によって家族が都市に移り住むことを余儀なくされ、すべてが変わってしまう。往々にして、女性にとっては悪い状況になってしまう」とリズ・マーミン監督は説明する。

テイクパート・ワールド――途上国の真の姿とは

パーティシパント・メディアは2014年、「テイクパート・ワールド」という1年間のプロジェクトをサイト内に立ち上げた。ビル&メリンダ・ゲイツ財団が支援している。

世界の人々が途上国に抱いている思い込みや誤認を調べ、世界最貧国が目指すサステナブルな未来への道のりとそこに暮らす人々やその声を取り上げた。

主に栄養問題や水問題、衛生課題、教育、女性や女児に関する問題を検証している。このプロジェクトで分かったことは、適切な支援があれば、女性や女児は、より健康的で、より教育され、よりサステナブルなコミュニティに欠かせない影響力のあるリーダーになれるということだ。

(翻訳・編集:オルタナ編集部=小松遥香)