• 公開日:2019.02.26
トイレットペーパーの環境負荷は高い

トイレットペーパーの持続可能性を評価したスコア表。再生パルプの含有率や、バージンパルプがどれだけ使われているか、その調達がFSC認証材かなどの基準で評価されている

国際環境団体の自然資源防衛協議会(NRDC、本部米国)とスタンドアース(本部カナダ)は2月20日、紙製品メーカー各社が製造する市販のトイレットペーパーなどが環境に与える影響を評価したレポートを発表した。再生紙の含有率や漂白過程などの基準に基づきA~Fでスコア化。レポートは木材パルプの大量消費と北米カナダの森林破壊の関連性を指摘した上で、再生パルプを使用した高評価の商品を選ぶよう消費者の行動を促している。(オルタナ編集部=堀理雄)

評価の対象は、トイレットペーパー、キッチンペーパー、ティッシュペーパーの3種だ。再生パルプを何%含むか、漂白過程に塩素を使用しているか、FSC(森林管理協議会)の認証材パルプを使用しているかなどの項目に基づき各社の商品を評価。AからFまでランク分けした。

業界最大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、キンバリークラーク、ジョージア・パシフィックの3社の商品はD~Fと低ランクだった。いずれの商品も再生パルプを使わず、未使用のバージンパルプを100%使用していることなどが低評価につながった。

レポートによれば、米国のティッシュ市場は毎年310億ドル(約3兆4000億円)規模だ。世界人口の4%である米国人は、世界のティッシュパルプ消費量の20%以上を占めており、1年間で使うトイレットペーパーは1人当たり141ロールで世界一。日本は91ロールで1人当たり消費量は第4位だ。

レポートはこうした消費について「森林をトイレに流している」と指摘。特に問題視しているのは、製造段階でのバージンパルプの使用だ。森林の劣化を抑えるためには、再生素材の割合を高め、麦わらや竹など持続可能な代替素材の使用を進めるべきだと強調している。

NRDCのカナダプロジェクトディレクター、アンソニー・スウィフト氏は「ほとんどの米国人は、彼らが洗い流したトイレットペーパーが古代からの森林を原料に作られていることを知らないだろう。森林伐採は地球に多大なコストをかけている。カナダの寒帯林を維持することは、気候変動による最悪の影響を回避するために不可欠だ」と指摘している。

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