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経産省、脱炭素への変革促す「ゼロエミ・チャレンジ」企業リストを公表

リスト掲載企業は統合報告書などでロゴの使用が可能になる

経産省は9日、主催するTCFDサミットで「ゼロエミ・チャレンジ企業リスト」を公表した。同省が設定する革新的イノベーション戦略の39テーマや、経団連が主導する「チャレンジ・ゼロ」に挑戦する企業を発信することで、企業が何に取り組んでいて技術開発のどの段階にあるのかを見える化し、脱炭素へ向けて民間資金を誘導する狙い。第1弾のリストには上場・非上場を合わせ320社が並ぶ。今後、掲載各企業のCO2削減ポテンシャルなどを整理したマッピングも公表する予定だという。(サステナブル・ブランド ジャパン編集局=沖本啓一)

ゼロエミ・チャレンジ企業リストは経産省の推進する「革新的イノベーション戦略」に挑戦する企業群のリスト。同省が経団連、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と協力して作成し、今回が初めての公表。今後は年に1度リストを追加する予定。

掲載されるのは「ゼロエミ・チャレンジ」に賛同する企業、「革新的イノベーション戦略」に掲げる39のテーマに紐づく国家プロジェクトを受託している企業、国や独立行政法人から委託され補助などの対象となる要件を満たす挑戦企業。第1弾リストでは上場企業156社、非上場企業164社の合計320社を公開した。業種別では製造業が最多の160社。電気・ガス・熱供給・水道業の生活インフラ関連企業が37社、学術研究・専門・技術サービス業33社、建設業27社と続く。

経産省が研究を進める「クライメート・イノベーション・ファイナンス戦略2020」の重点項目は「TGIF」。このうち「I」にあたる「革新イノベーション」のポイントを、「世界のカーボンニュートラル、更には過去のストックベースでのCO2削減(ビヨンド・ゼロ)を可能とする革新的技術を2050年までに確立することを目指し、パリ協定長期成長戦略に掲げた目標に向けて社会実装を目指していく」と説明している。

リストはこの「革新イノベーション」の推進方策に基づき、「投資家向けの企業の見える化と対話機会の創出」の実践のために作成・公開する。さらに同省は各企業のプロジェクトの脱炭素ポテンシャルなども含めた企業マッピングを制作途中で「遠くないうちに公開する予定」(同省)だという。ちなみにリスト中のTCFD賛同企業は86社。

経産省は今後、統合報告書に記載可能なロゴマークを活用し「民間金融によるファンド組成や指数開発を期待する」ほか、年内から年度内に「水素、CCUS、再エネなど、注目が高いテーマごとにゼロエミ・チャレンジ企業と投資家・政策立案者等との対話の場の設定」を予定している。投資家・企業の脱炭素への動きが、政府のリーダーシップによって加速するのか、要注目だ。

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沖本 啓一(おきもと・けいいち)

Sustainable Brands Japan 編集局。フリーランスで活動後、持続可能性というテーマに出会い地に足を着ける。好きな食べ物は鯖の味噌煮。