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途上国の透明性支援が評価:4省庁がCOP23報告

外務省・環境省など4省庁は20日、先に開かれた国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)について都内のシンポジウムで報告した。主催は、地球環境戦略研究機関(IGES)などの2団体。環境省地球環境局の竹本明生参事官は「途上国の気候変動対策の情報透明性向上支援や、温室効果ガス排出量を観測する人工衛星『いぶき2号』の打ち上げを表明し、各国から高く評価された」と述べた。一方で、パリ協定の詳細なルール作りでは、一部の途上国と先進国の間で主張が二分化され今後に課題を残したという。(辻陽一郎)

11月にドイツのボンで行われたCOP23。焦点の一つは、パリ協定を実施するための詳細なルールづくりだ。議論を進展させ、2018年までに完成させる予定となっている。

パリ協定の重要な論点に「透明性」がある。国別に立てた目標を報告して、目標達成に向けて努力をしているかなどを見える化することだ。日本は、「気候変動対策支援イニシアティブ2017」の中で、途上国の民間セクターの排出量などの透明性向上を支援するための透明性パートナーシップ(見える化パートナーシップ)を設立した。

竹本参事官は「パリ協定の目標達成には、排出量の増加が著しい途上国の透明性向上が重要。そのために、途上国の排出量を正しく見える化して、各国が対策を適切に実施していくための基盤作りに貢献する」と話した。

外務省国際協力局の石垣友明課長は「難しいのは先進国・途上国の主張の違い。途上国からすると気候変動対策をするための資金やノウハウは十分でない。そのため、一部の途上国は一定の優遇や柔軟化を主張した。また、資金を投与してもらわないと約束できないとして、大きな争点になった」と話した。今後はいかに交渉をまとめていくかが課題となる。

一方で、天然ガスの2倍以上のCO2を排出する石炭火力発電を国内外で推進する日本に対して、批判が集まっている。COP23期間中に、英国やカナダが「石炭発電の廃止を目指す脱石炭発電連合」を設立して話題となった。石炭火力発電所の段階的廃止や新増設の見直しが目的だ。

竹本氏は「経済性の観点のみで新増設を進めることは許されない。ただ、途上国で低炭素技術を普及させるには、ニーズそのものを変えていかないといけない。彼らのマインドを変える。その観点から支援パッケージを打ち出した」と述べた。

辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

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