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自治体と企業の協創・連携に弾み:第三回まちてん

「日本のまちに、光をあてろ」をテーマに、地方創生の最前線を学ぶ第三回「まちてん」が12月8日~9日、渋谷「ヒカリエ」で開催された。この中で1日目のセッション「世界的視野と文化で持続可能なまちづくり」に登壇した高知県知事の尾崎正直氏は「政策をSDGsとリンクさせることで、構造全体を大きく捉えることができる」と話した。高知県は地方創生を目的として、伊藤園など多数の企業と包括協定を締結し、先進的な取り組みを行っている。(オルタナ編集部=沖本啓一)

尾崎正直・高知県知事

尾崎正直・高知県知事:高知県では平成2年から継続して人口が減少しており、人が減るとともに経済が縮みました。そこで地に産するものを生かし外に商う「地産外商」が必要だと考え、取り組んでいます。単発ではなく、永続的に県全体のGDPそのものを上げる仕組みづくりして、外の力を取り込むためです。

SDGs(持続可能な開発目標)を満たすビジネスは1世紀、少なくとも50年のロングタームが必要です。地方創生をSDGsとリンクすることで、「持続」と「県全体への波及」の2つのポイントを押さえることができます。地方の自治体はソーシャルビジネスの種をたくさん持っているのではないでしょうか。

コメンテーターの田中理沙・事業構想大学院大学学長

田中理沙・事業構想大学院大学学長: SDGsの根底には本業の延長にCSVがあるという理念があります。だからこそ全体を捉えた上で自分がどこを担えるかを俯瞰的に考えることができ、自らの強みを生かして協創と連携を実現していくことに繋がります。

笹谷秀光・伊藤園常務執行役員:高知県は「地方創生・CSV」を徹底的に実践している代表です。地方自治体、企業、そして社会にもいいという三方よしの実感は出ていますか。

尾崎:単独で地産外商を実践しようとしても、どうしても力及ばないところがあります。「良い資源を持ってるのになぜ発信しないのか」と言われますが、地方自治体の広告予算は潤沢とは言えません。企業の力を借り、てこの原理のように増幅することで持続可能となります。

コメンテーターの青柳正規・前文化庁長官

笹谷:高知県では文化、芸術、スポーツという分野もSDGsに当てはめて政策を持っています。

青柳正規・前文化庁長官:人口や企業の競争力など、国内で多くのことが縮小しています。その中でも社会の質が劣化しないためには、文化、芸術、スポーツが一番のポイントになります。文化的に何を持ち上げれば社会の質が落ちないかを皆さんに考えてほしいと思います。

笹谷:「地方創生・CSV」から「地方創生・SDGs」に進化すること、発信型三方よしで、継続性を求めるために企業との協定も活用可能、インバウンドの課題にも訴求してレガシーとして残す、この3つがポイントです。

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

オルタナ編集部
好きな食べ物は鯖の味噌煮。