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リコーなど6社が「Science Based Targets」で新たに認定

世界で2℃目標を達成するためには、企業も温室効果ガスの排出量を大幅に削減する必要がある

温室効果ガスの削減に目標を定めるように求める国際イニシアチブ「Science Based Targets」(SBT)の取り組みに賛同する企業が拡大している。SBTは地球の気温上昇を産業革命前と比べて2℃未満に抑えるというパリ協定と整合した削減目標で、日本では2015年、ソニーが最初にSBTイニシアチブから認定された。これを皮切りに、今年に入って3月にキリン、4月に小松製作所、7月にリコー、ナブテスコなど6社が認定され、現在29社が申請中だ。世界でも300社近い企業が認定を申請し、気候変動への対応を急ぐ。(箕輪 弥生)

Science Based Target(SBT)は、世界の平均気温の上昇を「2度未満」に抑えるために、企業に対して科学的な知見と整合した削減目標を設定するよう求めるイニシアチブである。WWF(世界自然保護基金)およびCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)の4団体が2015年に共同で設立した。

2017年8月14日現在、日本を含む世界で、コカコーラ、米デル、ネスレ、ケロッグなど61社の企業が認定され、296社の企業がこの削減目標を設定することに同意している。

日本企業では、2016年まではソニーと第一三共の2社のみだったが、今年に入って川崎汽船、コニカミノルタ、キリンホールディングス、小松製作所、リコー、ナブテスコの6社がSBCイニシアチブにより目標を承認された。花王、日産、トヨタ自動車など29社が認定待ちだ。

今年7月に認定されたリコーは、2015年のSDGsの制定、パリ協定の採択を受けて中長期環境負荷削減目標を見直した。自社排出の温室効果ガスを2015年度に比べ、2030年には30%削減、2050年にはゼロにすることを目指している。同社サステナビリティ推進本部は、「目標設定は、第3者により客観的に評価されることを意識した」と説明する。この目標に向けて、サプライチェーン全体での徹底的な省エネや自然エネの活用を行う考えだ。

企業がSBTへの取り組みを拡大している背景には、SBTを設立した団体の一つ国際NPOカーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)が企業を評価する基準にSBTの設定を加えたことがある。CDPは、大手企業の温暖化対策を評価し、取り組み内容に応じたスコアリングを世界に公表している。SBTを設定しているかどうかが、ESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組み評価に大きく関わるという認識が企業間で広がってきている。

箕輪 弥生 (みのわ・やよい)

環境ライター・ジャーナリスト、NPO法人「そらべあ基金」理事。
東京の下町生まれ、立教大学卒。広告代理店を経てマーケティングプランナーとして独立。その後、持続可能なビジネスや社会の仕組み、生態系への関心がつのり環境分野へシフト。自然エネルギーや循環型ライフスタイルなどを中心に、幅広く環境関連の記事や書籍の執筆、編集を行う。著書に「エネルギーシフトに向けて 節電・省エネの知恵123」「環境生活のススメ」(飛鳥新社)「LOHASで行こう!」(ソニーマガジンズ)ほか。自身も雨水や太陽熱、自然素材を使ったエコハウスに住む。

http://gogreen.hippy.jp/