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コーヒー豆かすからバイオ燃料、スタバなどが実証実験

化学反応により資源を固形燃料化する「バイオコークス」は近畿大が世界で始めて開発した
店舗廃棄物の循環活用を研究、推進するスターバックスジャパン・関根久仁子環境推進担当マネージャー

左)資源を固形燃料化する「バイオコークス」は近畿大が世界で始めて開発した 右)スターバックスジャパン・関根久仁子環境推進担当マネージャー


スターバックスコーヒージャパンは神戸市、近畿大学と共同で、神戸市内の店舗から排出されるコーヒー豆かすやカップなどの廃棄物を原料とする固形燃料「バイオコークス」を製造し、活用する実証実験を昨年12月から神戸市で始めた。同燃料は近畿大学が開発したもので、植物資源に加えプラスチックなどを含む「複合バイオマス廃棄物」を固形燃料化することを目指す。同実験により、同燃料を将来的に地域で広く循環利用したい意向だ。(箕輪 弥生)

スターバックスジャパンは、以前からコーヒー豆かすを飼料や肥料として再生利用する「食品リサイクルループ」に取り組み成果をあげてきた。この取り組みを知った近畿大学からの提案をきっかけに、廃棄物の削減に熱心な神戸市の協力のもと、店舗廃棄物を固形燃料化して活用するための産官学連携の実証実験がスタートした。

現在、神戸市内の同社5店舗から出たゴミの組成を調査し、組成の違いによりバイオコークスを試作し、最も有効な混合率や熱量、耐久度などを調査している。同社から排出される廃棄物で最も多いのは4割強を占めるコーヒー豆かすだが、パンや野菜などの食品残渣や紙コップ、プラスチック類なども含まれる。

「豆かすの回収については実績があるが、多様な食品廃棄物を効率的に収集運搬するには試行錯誤が必要だ」と関根久仁子・同社サプライチェーン本部環境推進担当マネージャーは話す。

スターバックス全店から出る食品廃棄量は年間約8000トン。有効利用できれば廃棄量削減、CO2削減など多くのメリットを生む。同社は「店舗で使っている給湯や暖房の代替エネルギーのひとつとしてバイオコークスを使えるようにしたい」(関根マネージャー)と廃棄物の再生利用に意欲的だ。

神戸市では「他の業態にもこの取組に参加してもらい、地域で出た廃棄物を、地域で再生、地域で利用してほしい」(環境局事業系廃棄物対策部山田一成係長)と期待する。成功すれば循環型の再エネ活用モデルとなり、消費者や事業者にもわかりやすい「見える化」の事例になりそうだ。

箕輪 弥生 (みのわ・やよい)

環境ライター・ジャーナリスト、NPO法人「そらべあ基金」理事。
東京の下町生まれ、立教大学卒。広告代理店を経てマーケティングプランナーとして独立。その後、持続可能なビジネスや社会の仕組み、生態系への関心がつのり環境分野へシフト。自然エネルギーや循環型ライフスタイルなどを中心に、幅広く環境関連の記事や書籍の執筆、編集を行う。著書に「エネルギーシフトに向けて 節電・省エネの知恵123」「環境生活のススメ」(飛鳥新社)「LOHASで行こう!」(ソニーマガジンズ)ほか。自身も雨水や太陽熱、自然素材を使ったエコハウスに住む。

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