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絶滅危惧種のクロマグロを販売―NGO再調査で発覚

クロマグロの販売を見合わせた大手スーパーは皆無だった Image credit:Olivier Engel

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンが2016年11月に発表した「お魚スーパーマーケットランキング6」で、コープネット事業連合がアンケート調査に誤回答していたことが分かった。12社の中で唯一「取り扱いなし」と答えた絶滅危惧種のクロマグロを、実際は販売していた。結局、人気のクロマグロの販売見合わせに昨年中に踏み切れた大手スーパーは皆無だった。(瀬戸内 千代)

グリーンピース・ジャパンは、小売大手の持続可能な水産物に対する意識を調べ、毎年ランキングを発表。サステナブルな魚を求める消費者に購買の指標を提供してきた。

2016年の調査では、生活協同組合連合会コープネット事業連合(埼玉県・さいたま市)だけが、絶滅危惧種の大西洋クロマグロと太平洋クロマグロを扱わないと回答。その項目の高得点によって、初参加にして2位となっていた。

しかし、グリーンピース・ジャパン職員が後日、同連合の食品宅配「コープデリ」のカタログや「コープみらい」の店舗で、本まぐろ(クロマグロ)商品を発見した。問い合わせたところ、調査に対応した職員が、回答前に水産物の調達担当者に確認をとっていたものの、組織内に明確なルールは無く、部署間の情報共有も不十分だったことが分かった。

グリーンピース・ジャパンは1月25日に同連合を訪ね、「誤申告の再発防止ならびに水産物調達方針の改善に関する要請書」を提出。誤回答の謝罪とともに、「年度末までに調達方針の内容見直しを完了する方針」という報告を受けた。

修正後の2016年のランキングは、上位から、イオン、西友、コープネット事業連合、イトーヨーカドー、オークワ、ラルズ、ユニー、平和堂、ライフ、イズミ、マルエツ、ヤオコー。

調査対象となった絶滅危惧種7種のうち、ヨーロッパウナギは回答企業の100%、アメリカウナギは75%が扱いを中止していた。一方、ニホンウナギ、メバチマグロ、ミナミマグロ、大西洋クロマグロ、太平洋クロマグロは、12社すべてが販売していた。これでは枯渇を防げない。

グリーンピース・ジャパンの小松原和恵・海洋生態系担当は、サステナブルな魚の普及のためには、「私たち消費者が(販売店に)声を届けることが大事」と呼び掛けている。

関連記事:サステナブル魚の小売りランキング初参加の生協が2位
https://www.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/1188497_1501.html

瀬戸内 千代 (せとうち・ちよ)

海洋ジャーナリスト。雑誌「オルタナ」編集委員、ウェブマガジン「greenz」シニアライター。1997年筑波大学生物学類卒、理科実験器具メーカーを経て、2007年に環境ライターとして独立。自治体環境局メールマガジン、行政の自然エネルギーポータルサイトの取材記事など担当。2015年、東京都市大学環境学部編著「BLUE EARTH COLLEGE ようこそ、「地球経済大学」へ。」(東急エージェンシー)の編集に協力。