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武田薬品がSDGs達成へ途上国の母子保健支援を開始

ケニア・クワレ県で出生登録をした子どもたち

武田薬品工業はアジア・アフリカの途上国で、医療従事者の研修や出生登録のデジタル化など母子保健の課題解決に取り組む医療支援プログラムを開始する。プラン・インターナショナル・ジャパンなどの国際NGOと連携し、プログラムによって3年から5年かけて中長期的に実施する計画。国連で昨年採択されたSDGs(持続可能な開発目標)達成にも貢献する取り組みだ。

SDGsによると予防可能なはしかや結核などの病気によって、毎日1万6000人の子どもが命を落としている。妊娠・出産による合併症では毎日数百人の女性が亡くなっている。アフリカやアジアでは予防可能な原因で死に至るケースがまだ多く存在する。

こうした課題に取り組むために同社は途上国・新興国での予防活動をCSRの重点テーマとして事業を展開する。プランとの連携事業ではケニア海岸州クワレ県においてワクチン接種などの保健医療サービスを享受できる仕組みを整備する。

保健医療支援を行う上で大きな課題が、世界で約2億3000万人が出生登録されていないという状況だ。正確な人口統計がなければ、ワクチン接種などの保健医療サービスを効果的に届けることが難しい。

そこで、プランは出生登録数増加のためにデジタルでの出生登録を推進する。パソコンや携帯から登録が可能なので、役所の手続きが不要でどこでも登録ができる。後藤亮広報担当は「デジタル出生登録を可能にするために保健所職員などの訓練を実施し、アプリを用いた申請方法と運用などを伝える。可能になれば、出生登録数が増加し、保護者の意識向上も図れる」と話した。

同社はケニアだけでなく、他の国際NGOと連携し南アジアや東南アジアでも事業を展開する。乳幼児死亡率の高いインドなど南アジアでは、母子の予防可能な死を減らすため地域医療従事者の能力強化などを行う。ミャンマーなどの東南アジアでは、少数民族の母子などへ保健教育や研修などを実施する。

辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

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