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航空各社がLGBT対応、同性カップルもマイル共有

ANAは自社ラウンジのトイレに「レインボーフラッグ」を表示している

国内外の航空各社がLGBT(性的マイノリティ)対応を進めている。日本でもJALとANAが今年から同性カップルの家族マイル登録を始めた。英国航空やアメリカン航空は、マイルの家族適用だけでなく、LGBTの人々の雇用を増やし、社員教育にも登用し始めた。LGBT問題については顧客や社員からの改善要求が高まっており、大手航空会社が率先して対応した形だ。

JALは2016年1月から、同性カップルの家族マイル登録を始めた。ANAは個別に対応していたが、7月1日に同様の制度を正式に採用した。家族がそれぞれに集めたマイルを合算して、家族の一員が使うことができる。登録には自治体の証明書や住民票が必要だ。
   
JALグループの日本トランスオーシャン航空(本社・那覇市)は、7月17日に那覇市で開催されたLGBTイベント「PINK DOT OKINAWA」に協賛し、イベント会場で結婚式を挙げた同性カップルに家族マイル登録を行った。

ANAは旅の快適さにも配慮し、羽田、成田、大阪伊丹空港の自社ラウンジのトイレの「男性・女性・車いす」表示に、LGBTフレンドリーを象徴するレインボーフラッグを加えた。JALもANAも、LGBTへの理解を深めるために、管理職に研修を行っていく。

国外では、マイル登録などの顧客サービスにとどまらず、LGBTの社員が働きやすい環境を作ったり、人事に登用する動きが広がっている。業界のパイオニアはアメリカン航空で、1994年からLGBT社員グループが存在している。彼らは、多様性への理解と受容などについて社員教育を行っている。

デルタ航空は、アメリカ最大のLGBT団体「ヒューマンライツ・キャンペーン」から、2010年と2011年に、LGBTにとって一番働きやすい職場の一つに選ばれた。アメリカン航空でもデルタ航空でも、社員の同性のパートナーが社内の家族割引を利用できる。英国航空もLGBT社員グループを作り、メンバーの証言にサイトに載せ、LGBTにとって働きやすい環境であることをアピールしている。

アメリカのLGBTのウェブマガジン「エッジ・メディア」が2011年に7万人を対象に行った投票では、ニュージーランド航空、アメリカン航空、デルタ航空、アメリカの格安航空会社ジェットブルー、ヴァージン・アメリカ/ヴァージン・アトランティック、スカンジナビア航空が最もLGBTフレンドリーな航空会社に選ばれた。対応する航空会社が増えるにつれ、顧客評価が、航空会社を選択するためにより重要な要素になるだろう。

羽生のり子(はにゅう・のりこ)

環境、エコロジー、農業、食物、健康、美術、文化遺産を主な分野とするジャーナリスト。1991年からフランス在住。環境ジャーナリスト協会、自然とエコロジーのジャーナリスト・作家協会、文化遺産ジャーナリスト協会(いずれもフランス)の会員。共著「世界の田園回帰」(2017年、農文協).