• 公開日:2016.08.12
前橋の17社が純利益の1%を市に寄付、地方創生に一助
    • 辻 陽一郎

    「シャッター商店街」は全国的に増加している
    Image credit:JUZAEMON_十左衛門

    群馬県前橋市などに本社を置く17社の企業は、毎年純利益の1%を寄付することを決定した。最低額は100万円で、前橋市のまちづくりを支援する。同企業家らは「太陽の会」を発足し、民間主導の地方創生を進める。

    太陽の会の発起人は、メガネチェーンJINSを展開するジェイアイエヌ田中仁代表を中心に、自動車販売の富士スバルや、専門学校の中央カレッジグループなど業種を横断した企業の代表らで構成されている。

    市内で事業を展開する企業家は「自分たちの街は自分たちでつくる」という思いから、民間主導でのまちづくりを進めていく。太陽の会仮事務局・ジェイアイエヌ社長室の穴澤武司さんは、「行政と連携しながら、まちづくりを進めていく中で行政への提言も行っていく予定だ」と話した。

    太陽の会は50年後、100年後に生きる次の世代が前橋市を誇れる町にするために資金面での支援も行う。毎年純利益の1%を寄付金として拠出し、前橋市のまちづくりに活用していく。穴澤さんは「具体的なプロジェクトについて現在話し合いが進められている」と話す。

    前橋市は、他の地方都市と同じように少子高齢化や人口減少など様々な課題に直面している。群馬県全体では、2004年に人口がピークを迎えてから、年々人口が減り高齢化率も高くなっている。前橋市内では高齢化率が3割を超える地区もある。生産年齢人口が減少したことで「シャッター商店街」が増加している。

    業種の異なる複数の企業が協力し魅力あるまちづくりができれば、同じ課題を抱える他の地方でも活用できる事例となる。成果が期待される。

    written by

    辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

    オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

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