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伊藤忠がアマゾンマナティー野生復帰事業を支援

伊藤忠商事は、ブラジルのアマゾン川に生息する絶滅危惧種「アマゾンマナティー」の野生復帰事業に2016年度から3年間で、合計1500万円を拠出支援する。アマゾンマナティーは、大規模な乱獲により生息数が激減。密漁に伴う負傷などで、保護されている。同事業は国立アマゾン研究所(INPA)と京都大学野生動物研究センターが進めている。

INPAは2008年から保護したマナティーを再び自然へ戻す野生復帰事業を開始。今年度から支援に参加した伊藤忠は、3年後の2019年までに、9頭以上を野生復帰、20頭以上を半野生復帰させることを目指している。半野生復帰のマナティー専用の湖と生簀の設置、水槽の排水処理システムの導入、放流後のモニタリングで支援する。

(C)ALEXANDRE FONSECA

アマゾンマナティーは、地球上で唯一の草食性の水生哺乳類だ。アマゾン川に生えるウォーターヒヤシンスなどの浮き草類を餌とし、雨季でアマゾン川の水位が上がると、水没した森に入って行き摂食することもある。

ワシントン条約(CITES)で絶滅危惧種に指定されているが、皮が非常に丈夫で工場のベルトコンベアやホースに加工されるなど、商用・工業用製品として乱獲された。また食肉目的で密漁されることもある。若い母親の肉が好まれる為、密漁の対象になりやすく、一緒にいた幼い子どもが衰弱した状態で保護されることが多いという。

保護されたマナティーは大きな円筒形の水槽で飼育され、1~2年後にアマゾン川沿いの湖に放流し、半野生復帰させる。2年後以降はアマゾン川へ放流し、本格的な野生復帰をさせる計画だ。

INPAには約60頭が保護されており、保護されるマナティーの数は年々後を絶たない状況だという。伊藤忠商事は、絶滅危惧種に指定されているボルネオ島のオランウータン保護の支援を2008年に行っており、その時のノウハウが今回のアマゾンマナティー野生復帰事業支援につながった。

松島 香織 (まつしま・かおり)

株式会社オルタナ 特約記者。
企業のCSRや広報・IR部署を経て、SDGs、働き方改革(ダイバーシティ)、地方創生などをテーマに取材中。