
「サステナブル × 快適さ × おしゃれさ」を追求し、女性にも環境にも優しい商品を展開しているシューズブランド「VIVAIA」。現在、東京のほか、メルボルン、シンガポール、香港など61カ国以上の地域に商品を届けている。
このほど、新作ブーツ「Tyler」をはじめとする2025年秋冬シーズンの新商品が公開され、東京で発表会が開催された。会に出席したVIVAIA共同創業者のマリナ・チェン氏は、環境保護は「一時的な流行」ではなく、「未来への責任」だと話す。彼女がVIVAIAを通して届けたいサステナビリティとは――。新商品に込めたテーマ「健康と美」は、その一面を物語っている。
消費者の日常に寄り添うサステナビリティ
VIVAIAは2020年に米国で創業して以来、ペットボトルから作られたリサイクル素材や廃材が出にくい製造方法を活用し、サステナブルなものづくりを推進してきた。現在、61カ国以上の地域にユーザーが広がる中、新作の発表会では「健康と美」をテーマにした新製品が紹介された。
今回発表となったのは、デザイン性と機能性を兼ね合わせた新作ブーツ「Tyler」。リサイクルプラスチック糸、パフコットン、ポリウレタンなどの素材が組み合わせられ、完全防水性や暖かさ、通気性など冬場にうれしい多くの機能が実現されている。

VIVAIAはリサイクル合成繊維製品を製造・販売するサプライヤー「REPREVE」とタッグを組み、創業当時からリサイクル素材の活用にこだわった製品づくりを行っている。今回発表された新作ブーツ「Tyler」に使用されるプラスチック糸も、REPREVEで製造されたものを活用しているという。
発表会で、商品部責任者でもあるマリナ氏は、「防水性や耐久性が高いため、簡単に自宅でケアができる。その点も、サステナブルに長く使っていただける要素の一つだ」と、消費者が気軽に取り組めるサステナビリティについても紹介した。
靴を通して、女性の人生に楽しみを
発表会の中で、VIVAIAが考える「サステナビリティ」について問われたマリナ氏は、「地球と、人間の身体・精神的な健康がそろった状態」と答えた。「リサイクル素材を使うこと、ゴミを減らすことはもちろん地球の健康に必要な要素。それに加え、心地良いと思える靴を履いて生活することが、身体の健康や、より良い人間関係にもつながっていく。これら全てが成り立つことがサステナビリティだ」と、VIVAIAの靴がもたらすポジティブな影響について語った。
また、日本のユーザーから届いたという手紙を読み上げ、「通勤時はスニーカー、勤務時はハイヒールと、一日に何度も靴を履き替えていた。でも、VIVAIAの靴に出会ってからは、その必要が無く一日中同じ靴を履いていられる」と感謝されたエピソードを紹介。「歩みを続けた結果、多くの女性の人生に小さな変化を作れたことがうれしい。これからも、私たちの靴を通して、もっと多くの女性に人生の楽しみを提供したい」と今後の展望についても触れた。

「VIVAIA」ブランド名に込められた女性の可能性
発表会終了後には、参加者がVIVAIAの靴を自由にカスタマイズする「シューレースカスタマイズ体験」が開催された。色とりどりのリボンが用意され、各自が好きな靴とレースを組み合わせてアレンジを施した。カスタマイズに使用されたVIVAIAのスニーカー「Yancy」にもリサイクルナイロンが使用されているほか、自宅での洗濯も可能。マリナ氏によると、これらの特徴も、「シューレースアレンジや自宅でのケアを通して、楽しみながらサステナビリティを実現してほしい」という願いが込められた取り組みだという。

VIVAIAというブランド名には、マリナ氏が語ったサステナビリティと女性への思いが的確に示されている。VIVAIAの「VV」と「AA」は、それぞれ二人の女性が向かい合い立っている姿を、それらの間の「I」はペットボトルを表し、全体で女性が腰を曲げてペットボトルを拾い上げる場面がイメージされている。このブランド名には、「女性の優しさや繊細さが地球を守る」という意味が込められているという。
「女性の日常をより豊かにしながら、サステナブルな世界を実現する」というVIVAIAの「健康と美」への挑戦は、これからも変わらず続いていく。
山口 笑愛(やまぐち・えな)
サステナブル・ブランド ジャパン編集局 インターン
ミネルバ大学在籍中。ユースコミュニティ「nest」に参加したのがきっかけで、高校1年生からSBに関わる。今はファッションと教育を主軸に、商品制作、メディア、イベント企画を通して発信活動中。