
いつもサステナブル・ブランド ジャパン(SB-J)をご覧いただいている皆さん、こんにちは。SB-J編集局です。この度、日々の記事だけではお伝えしきれない、編集局メンバーのそれぞれの思いをコラム形式にて発信していくことになりました。
取材現場で心を動かされた言葉、記事にはならなかった小さな発見、そして、日常の中でふと感じたサステナビリティのヒント。編集局メンバーの目を通したそんな「ストーリー」を、ここでは少し肩の力を抜いて、ゆるやかにつづっていきたいと思います。
今回の担当は横田です。
「サステナビリティに関するニュース」の輪郭
「サステナビリティに関するニュース」は、SB-J読者の皆さんにとってどのくらい身近な話題でしょうか。脱炭素、再生可能エネルギー、資源循環。人権、ダイバーシティ、ウェルビーイング。さらにはESG投資、情報開示…。多くの分野にまたがるサステナビリティですが、それ故に「どこからどこまでが『サステナビリティ』なのか」という輪郭をイメージしづらい側面があることも常に指摘され続けています。
私は2020年から外部ライターとしてSB-Jで記事を執筆し、2025年4月からは編集局メンバーとして参画することになりました。日々あふれる「サステナビリティに関するニュース」の中から、「私たちが届けるべき情報とは何か?」を考え、取材すべきトピックを選び、毎日少しずつ記事を公開しています。
取材する対象は企業・行政・NPOなどさまざまですが、多くの場合に共通するのはその熱量の大きさです。取り組みの内容や意義、込める思いを直接取材させていただくことで、自分の中にもその熱量が蓄積されるような感覚があります。それまであまり意識したことのなかった分野でも、生の声を通すことで一気に身近に感じるようになりますし、自分自身もその課題に関わる一員だと思えるようになります。
サステナビリティとの接点を見つける一歩目に
多くの取材で、「この問題を自分ごととして捉えてほしい」というメッセージが送られる場面を目にします。それだけ、サステナビリティという言葉は、温度を伝えにくいのかもしれません。
所属や立場、活動内容によって、サステナビリティのどの部分が自分との接点となるかはそれぞれ異なります。私自身も、まだその接点を探している途中でもあります。それでも、世界で起きていることやそれに対する取り組みを知ることは、接点を見つける一歩目になるはずです。
そして、より多くの人がその接点を見つけるために、私たちの記事が少しでも役に立てばと願っています。そのために、単なる最新情報や速報ニュースではなく、できるだけ人の顔が見える、熱量の伝わる記事を制作していきたいと考えていますし、それが私なりの「サステナビリティの輪郭」かもしれません。
新たに開始する本コラムも、そうした試みの一つです。年齢も興味・関心もばらばらな私たちSB-J編集局のメンバーが、どのようにサステナビリティとの接点を見出そうとしているか。等身大の「目線」でお伝えしながら、読者の皆さんと一緒にサステナビリティを考えていきたいと思います。
横田 伸治(よこた・しんじ)
サステナブル・ブランド ジャパン編集局 デスク・記者
東京都練馬区出身。毎日新聞社記者、認定NPO法人カタリバ職員を経て、現職。 関心領域は子どもの権利、若者の居場所づくり・社会参画、まちづくりなど。