• 公開日:2019.06.15
レジ袋「来年4月有料化」G20閣僚会合で経産省表明
  • 沖本 啓一

環境とエネルギー転換を主なテーマとする「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合(以下、軽井沢会合)」が15日、始まった。議長国の日本からは原田義昭・環境相と世耕弘成・経産相が参加している。冒頭で世耕経産相はプラごみに関連してレジ袋有料化に触れ「20年4月1日からの実施を目指す」と時期を明らかにした。 (サステナブル・ブランド ジャパン編集局=沖本啓一)

有料レジ袋の義務化、早ければ来年4月

会合の冒頭、世耕経産相は海洋プラごみに関連し、先ごろ発表している有料レジ袋の義務化の法整備に関して言及した。「早ければ2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に間に合う来年4月1日の実施」と明言し、実施にあたっては「レジ袋の素材、範囲を明確化、小規模店舗や中小企業への配慮をしながら早期に」と検討を急ぐ。

G20軽井沢会合は主要20カ国の環境担当大臣とエネルギー担当大臣や、国際機関などが参加する。各国のエネルギー、環境の両大臣が集まり閣僚会合を行うことは初めて。開催にあたって世耕経産相は「エネルギー転換の促進のため、イノベーションによって環境と成長の好循環を実現することの重要性、駆動力になるイノベーションの促進をテーマにする」と話す。

原田環境相は「環境対策は企業にとってコストではなく、競争力の源泉」と確認。積極的なイノベーション加速に取り組む企業が資金調達をしやすくするため「ESG金融の拡大に向けた取り組みの促進、環境情報を利用した企業価値強化のための対話の基盤整備などの政策を検討する」と話した。先進国、新興国の混在するG20で環境課題への実効的な取り組み枠組みを策定することを目指す。

2日間の会期を通して「これらのテーマについてはG20一体の方針」という合意を成果として得、29日から大阪で開催されるG20サミットに臨む構え。

(※編集局注:16日に記事を再編しました)

written by

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

フリーランス記者。2017年頃から持続可能性をテーマに各所で執筆。好きな食べ物は鯖の味噌煮。

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