• 公開日:2019.01.07
日本郵船、グリーンローンで環境配慮型の燃料船建造

日本郵船はこのほど、同社初のメタノール燃料船の建造資金を使途とし、太陽生命保険からグリーンローンとして20億円の借り入れを行うと発表した。グリーンローンは、2018年に定められた「グリーンローン原則」に適合し、環境に配慮した事業に対する資金の融資を指す。メタノール燃料船は、硫黄酸化物(SOx)の排出量が従来の重油に比べ99%削減され、窒素酸化物(NOx)は60%、粒子状物質(PM)は95%削減できるとされている。(オルタナ編集部=堀理雄)

船舶の燃料については、国際海事機関(IMO)が定める国際的な規制が2020年から強化されることが決まっている。燃料に含まれる硫黄分の規制値が現行の3.5%以下から0.5%以下となり、各海運会社は規制に適合する燃料油や液化天然ガス(LNG)などの代替燃料を利用するか、排ガス洗浄装置を使用するなどの対応が迫られている。

今回新たに建造を予定するメタノールを燃料とするケミカルタンカーは、硫黄酸化物(SOx)排出量を従来の重油使用時と比べ約99%削減でき、IMOの新規制を満たすもの。タンカーは全長183メートルで2019年の竣工を予定している。

グリーンローン原則は、環境に配慮した事業に対する資金の融資を対象に、2018年3月にローンマーケット協会とアジア太平洋地域ローンマーケット協会が共同策定した国際的なガイドライン。基本的なルールの枠組みは、2014年に債券分野として定められたグリーンボンド原則が踏襲されている。

今回のグリーンローンの外部評価を行った日本格付研究所は、「資金使途となるグリーンプロジェクトが大気汚染の防止や気候変動の防止、生物多様性の保全に貢献する」とし、最上位評価の「Green1」と評価している。

日本郵船は2018年5月、外航海運会社として世界で初めてグリーンボンドの発行を行い、環境負荷が低い液化天然ガス(LNG)燃料の活用などを進めている。

同社は持続的な成長に向け「安全」「環境」「人材」を重要課題と定め、企業価値と社会価値の創出を目指している。CO2排出量については、2015年を基準年とし、船舶・海上輸送からの排出量を輸送単位当たり2030年までに30%、2050年までに50%削減する目標を立てており、さらにサプライチェーン全体への波及効果として2030年までに40%、2050年までに70%の削減率を目指している。

Related
この記事に関連するニュース

米作りの副産物「稲わら」は貴重なバイオマス資源 メコン地域と日本の取り組み
2026.01.21
  • ニュース
  • #サーキュラーエコノミー
  • #バイオマス
食品廃棄物はもう燃やさない――食品ロスを発酵させバイオガスや飼料、肥料に
2024.04.16
  • ニュース
  • #フードロス
  • #バイオマス
農業で地域を変える! 農家と研究者が語るリジェネラティブな未来
2024.03.21
  • ニュース
  • #気候変動/気候危機
  • #バイオマス
“宇宙船地球号”を次世代へ 独自の微生物培養土壌で“超循環社会”目指す
2024.03.11
  • ニュース
  • #バイオマス
  • #資源循環

News
SB JAPAN 新着記事

【編集局コラム】興奮と戸惑いの第1回から10年。SB東京は「会議」から「コミュニティ」へ進化した
2026.03.19
  • コラム
    BtoB企業は生活者をどう巻き込むか。「BtoBtoC」コミュニケーションの最前線
    2026.03.18
    • ニュース
    • SBコミュニティニュース
    • #ブランド戦略
    「幸せ」の意味を問い直す ウェルビーイングとプルラリティが切りひらく社会の設計図
    2026.03.17
    • ニュース
    • SBコミュニティニュース
    • #ウェルビーイング
    家庭料理を社会インフラへ KYOTOごはんサポーターが目指す、ケアの循環
    2026.03.17
    • インタビュー
    • #エシカル

    Ranking
    アクセスランキング

    • TOP
    • ニュース
    • 日本郵船、グリーンローンで環境配慮型の燃料船建造