• 公開日:2018.12.18
生協連が海のエコラベル認証サバ缶、PBで国内初

MSC認証を取得した「北欧さばフィーレ オイル漬/水煮」

日本生活協同組合連合会は12月21日、海のエコラベルであるMSC(海洋管理協議会)認証を取得したサバの缶詰を発売する。国内小売のプライベートブランド(自主企画商品)による認証付き缶詰は、国内で初めて。「北欧さばフィーレ」はノルウェー産のサバを使用し、水煮とオイル漬の2種類。生協連は、水産部門のコープ商品供給高に占める認証商品の割合を2020年までに20%以上とする目標を立てている。(オルタナ編集部=堀理雄)

世界の魚介類の消費量は上昇を続けており、「世界漁業・養殖業白書2016」によれば、この40年ほどで過剰漁獲や枯渇状態の水産資源の割合が10%から31%に上昇している。

世界の水産資源の状況

そこで、漁獲量や漁法、漁の時期、生態系などに配慮した漁業で獲られた持続可能な水産製品を認証するのがMSC認証だ。「海のエコラベル」とも呼ばれる。同じく持続可能な養殖場での水産物に対しては、ASC(水産養殖管理協議会)認証がある。

生協連は、サバの味噌煮パックや魚肉ソーセージなどのMSC認証商品や、宮城県産のカキを使用したASC認証商品などの開発を進めてきた。水産部門のコープ商品供給高に占める両認証付き商品の割合は現在17%。これを2020年までに20%以上にする目標を立てている。

生協連が今年11月から12月にかけて組合員約3900人に実施したアンケートでは、MSC認証マーク付きの商品を「購入したことがある」と答えた割合は19.3%、「見たことはあるが購入したことはない」は10.4%、「見たことがない」は47.6%だった。一方、購入したいかどうか尋ねた設問では、「購入したい」と答えた割合は56.9%だった。

「北欧さばフィーレ」の参考価格は税抜248円だ。広報担当者は「骨や皮を取り除き料理にも使いやすいよう商品化した。健康志向の高まりなどサバの人気は高まっており、そうした商品がMSC認証を取得することで、広く消費者の認知度を高めていきたい。今後認証商品の魚種の拡大や、水産以外の部門での展開を進めていく」としている。

Related
この記事に関連するニュース

世界の潮流を先読みして企業戦略を磨く――第4回SB-Japanフォーラム
2025.12.18
  • SBコミュニティニュース
  • #ブランド戦略
  • #生物多様性
TNFD開示後の「次の一歩」をどう踏み出すか 生物多様性と企業の行動を議論 
2025.12.10
  • ニュース
  • #情報開示
  • #生物多様性
海洋資源に頼らず、ウイスキー蒸留の廃水を使って必須脂肪酸オメガ3を作る
2025.12.01
    • #イノベーション
    • #生物多様性
    パーム油に代わる「微生物油」が実用化へ、森林破壊を阻止して業界の未来を書き換える
    2025.11.26
    • ワールドニュース
    • #気候変動/気候危機
    • #テクノロジー
    • #生物多様性

    News
    SB JAPAN 新着記事

    GDP4位に自ら転落した日本――ドイツに「抜かれた」のではない
    2025.12.23
    • ニュース
    • ワールドニュース
    • #イノベーション
    • #地方創生
    • #まちづくり
    国連工業開発機関が「持続可能性賞」を設立 記念すべき第1回受賞者をチェック
    2025.12.22
    • ニュース
    • ワールドニュース
    • #イノベーション
    • #気候変動/気候危機
    • #リジェネレーション
    ビヨンドSDGs時代の「伝える力」――企業価値を“編集”するクリエイティブとは
    2025.12.19
    • ニュース
    • #ブランド戦略
    • #マーケティング
    世界の潮流を先読みして企業戦略を磨く――第4回SB-Japanフォーラム
    2025.12.18
    • SBコミュニティニュース
    • #ブランド戦略
    • #生物多様性

    Ranking
    アクセスランキング

    • TOP
    • ニュース
    • 生協連が海のエコラベル認証サバ缶、PBで国内初