• 公開日:2018.12.04
ネスプレッソ、コーヒーカプセルに持続可能なアルミ

写真提供:Nespresso

ネスレネスプレッソ(本社・スイス)はこのほど、同社が販売するコーヒーメーカーで使うコーヒーカプセルの外装を、持続可能な製造過程で生産されたアルミニウムに切り替えていくと発表した。責任あるアルミニウム生産の促進を目指す「アルミニウム・スチュワードシップ・イニシアチブ(ASI)」の認証を受けたアルミニウムを、鉱業・資源分野の多国籍企業リオ・ティントが供給する。切り替えは2020年までに完了する予定だ。(オルタナ編集部=堀理雄)

アルミニウムの生産をめぐっては、原料であるボーキサイトの採掘が生態系への及ぼす影響や、大規模な開発による先住民の土地の侵害、精製段階での大量の電力消費、残渣の廃棄といった環境・社会的な問題がある。

ASIは、鉱物採鉱、製錬業者をはじめ、自動車産業、建築・建設、外装に携わる企業や業界団体など70以上のメンバーが参加する非営利の認証機関であり、生物多様性の保護、先住民の権利尊重、水資源の管理、およびアルミニウム製造過程における炭素排出の低減を促進するための基準を定めている。

ネスレネスプレッソとリオティントは、カプセルメーカーと協力し、2020年までにASIで認証された持続可能なアルミニウムを100%使用してコーヒーカプセルを製造することを決めた。

消費者は、その容器で使用されるアルミニウムが責任をもって生産された素材で作られていることを意識して商品を利用することができる。

ネスプレッソのジャン=マルク・デュボワザンCEOは、「ASIと共同で『責任をもって生産されたアルミニウム』を実現させるとともに、ASIのトレーサビリティのメカニズムを通じ、消費による環境への影響を低減するという顧客へのコミットメントを果たすことができる」と述べた。

リオティントのアルフ・バリオス アルミニウム部門CEOは、「持続可能な製品に対する消費者からの需要は引き続き増大すると予想される」と指摘している。

Related
この記事に関連するニュース

森林を守る企業が「海」も守る――サラヤ、対馬で海洋ごみ問題に挑む
2025.09.10
  • ニュース
  • #パートナーシップ
  • #イノベーション
  • #資源循環
  • #プラスチック
イオンだからできる環境行動、地域とともに描く未来――渡邉祐子・イオンGX担当責任者
イオン
2025.08.28
  • インタビュー
  • #フードロス
  • #再生可能エネルギー
  • #気候変動/気候危機
  • #資源循環
  • #カーボンニュートラル/脱炭素
ごみを食べる昆虫の力でアフリカの課題解決 27歳の起業家が挑む
2025.08.19
  • ニュース
  • ワールドニュース
  • #イノベーション
  • #資源循環
プラスチック条約交渉、またも合意ならず 打開策はどこに?
2025.08.18
  • ニュース
  • ワールドニュース
  • #サーキュラーエコノミー
  • #資源循環
  • #プラスチック

News
SB JAPAN 新着記事

Z世代がリードする気候変動時代の課題解決 世界で活躍する若き起業家たち
2025.09.12
  • ワールドニュース
  • #イノベーション
  • #気候変動/気候危機
【編集局コラム】自然との境界線が溶け合う。スリランカのホテルで考えた「本当の快適さ」
2025.09.12
  • コラム
  • #ウェルビーイング
  • #生物多様性
よく見かける「レジリエンス」ってどういう意味? 定義と用例をチェック
2025.09.11
  • ニュース
  • #リジェネレーション
第10回「サステナブル・ブランド国際会議2026 東京・丸の内」開催決定 
2025.09.10
  • ニュース
  • SBコミュニティニュース

    Ranking
    アクセスランキング

    • TOP
    • ニュース
    • ネスプレッソ、コーヒーカプセルに持続可能なアルミ