• 公開日:2018.09.11
「クール・バンク」に楽天銀、じぶん銀

環境NGOの350.org日本支部(東京・千代田)は9月10日、地球環境に悪影響をおよぼす石炭開発・化石燃料保有や原発産業に投融資しない金融機関を選ぶ「クール・バンク・ランキング」を発表した。このうち楽天銀行とじぶん銀行の2行に「シルバー」ランクが付与された。石炭や原発企業への融資額が多い金融機関の1位はみずほフィナンシャルグループだった。(オルタナ編集部)

ランキングは銀行や信用金庫、生損保など国内の金融機関59社の投融資状況を調べ、アンケート調査も同時に実施した。

その結果、「ゴールド」は該当なし、シルバーは2行、「ブロンズ」は旭川信用金庫など信用金庫2行と中央労働金庫など労働金庫13行が選ばれた。

このほか、アンケート調査には回答しなかったものの、化石燃料や原発産業に「おそらく投融資をしていない」と判断された37の金融機関が、「ノミネート」のカテゴリーに入れられた。「ノミネート」ランクの金融機関は、アンケートに回答さえすれば、次回は上位のカテゴリーに入る可能性がある。

一方、特定石炭開発、化石燃料保有、原発関連企業への「融資・引受」が多い金融機関のワースト5は(1)みずほフィナンシャルグループ(2)三井住友ファイナンシャルグループ(3)三菱UFJフィナンシャルグループ(4)野村ホールディングス(5)大和証券グループ――だった。

特に石炭開発への融資・引受は2015年の55億ドルから2017年には99億ドル、2018年(7月まで)は44億ドルと、「2015年のパリ協定採択後にむしろ増えている」ことを350.org日本支部は憂慮している。

特定石炭開発、化石燃料保有、原発関連企業への「投資」が多い金融機関のワースト5は、(1)三菱UFJファイナンシャルグループ(2)野村ホールディングス(3)日本生命(4)三井住友トラスト・ホールディングス(5)明治安田生命――だった。

「クール・バンク・ランキング」発表会場には、関心を持つ多くの市民が駆けつけた

Related
この記事に関連するニュース

JICA、TICAD9でアフリカへのインパクト投資の新機軸 EPSA6の実践目指す  
2025.08.29
  • ニュース
  • #ファイナンス
  • #ESG投資
インパクト評価を真の企業価値につなげるために――投資を通じた金融機関の役割とは 
2025.06.19
  • ニュース
  • #情報開示
  • #ファイナンス
  • #ESG投資
英CBIが「代替タンパク質基準」を策定 投資拡大を促す起爆剤となるか
2025.05.15
  • ワールドニュース
  • #ファイナンス
  • #ESG投資
政治情勢が変化しても持続可能性に向けた歩みは止めない――米国の3つのサステナビリティ調査から明らかになったCFOの責務
2025.04.09
  • ワールドニュース
  • #ファイナンス
  • #ESG投資

News
SB JAPAN 新着記事

Z世代がリードする気候変動時代の課題解決 世界で活躍する若き起業家たち
2025.09.12
  • ワールドニュース
  • #イノベーション
  • #気候変動/気候危機
【編集局コラム】自然との境界線が溶け合う。スリランカのホテルで考えた「本当の快適さ」
2025.09.12
  • コラム
  • #ウェルビーイング
  • #生物多様性
よく見かける「レジリエンス」ってどういう意味? 定義と用例をチェック
2025.09.11
  • ニュース
  • #リジェネレーション
第10回「サステナブル・ブランド国際会議2026 東京・丸の内」開催決定 
2025.09.10
  • ニュース
  • SBコミュニティニュース

    Ranking
    アクセスランキング