• 公開日:2018.04.06
環境5団体、越の石化発電支援拒否を国などに要請

丸紅と韓国電力公社がベトナムで計画中の「ギソン2石炭火力発電所」事業に国際協力銀行(JBIC)が融資を検討していることに対し、国際環境NGOのFoE Japanなど環境5団体はこのほど、財務省とJBICに融資申請の拒否を求めた。同発電所計画への融資が「パリ協定に矛盾し、かつ旧態依然とした低効率技術での支援は許されない」と主張している。(富永周也)

要請したのはFoE Japan、「環境・持続社会」研究センター、気候ネットワーク、350.org Japan。「パリ協定が成立し、世界は脱炭素、とくに石炭火力からの撤退を加速させているにもかかわらず、日本は公的資金を使い、石炭火力輸出を積極的に進めている」と提起。日本政府もパリ協定に批准した中で、石炭火力発電所新設は「整合性が取れない」と指摘する。

さらにギソン2で利用予定の「超臨界圧発電技術」は「旧態依然で低効率」であり、より高効率な「超々臨界圧発電技術」の導入を支援する日本政府の方針にも矛盾すると強調、融資の拒否を求めている。

同計画はタインホア省ギソン地区に1200MW(600MW x 2基、総容量120万キロワット)の石炭火力発電所を建設するもの。2018年から25年間、ベトナム電力公社への売電を予定しており、丸紅にとって同国で初のIPP(卸電力事業)となる。同社は2010年にギソン1石炭火力発電所(600MW)建設を単独受注しており、ギソン2が完成すれば同地区で合計1800MWの電源開発実績を有することになる。

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