• 公開日:2018.03.06
平昌オリパラ機に韓国で広がる「親環境」

平昌冬季オリンピックの開会式(C) The PyeongChang Organizing Committee for the 2018 Olympic and Paralympic Winter Games

韓国・平昌冬季オリンピックが熱狂のうちに14日間の幕を閉じた。平昌オリンピックをめぐっては、文在寅大統領の北朝鮮との融和ムードを打ち出した演出に「オリンピックを政治利用している」と批判も噴出し、波紋が広がっていた。しかし、反面では様々な名勝負、名場面など感動のドラマが生まれ、楽しませてくれた。さらに韓国内では平昌オリパラを機にサステナビリティ(持続可能性)への関心が高まっている。(釜山=原美和子)

平昌オリンピック・パラリンピックで取り組まれている「サステナビリティ」。サステナビリティに関する主要な取り組みは「低炭素でグリーンなオリンピック」「環境管理」「グッドライフ」「伝統と文化を重んじる誇り高い人々」「平昌の国際化」「世界に向けての開国」の5つが中心となっている。

特に重視されているのが「環境」や「伝統文化」、「グローバル化」といった分野に於いての取り組みであり、中でも「環境」は近年の韓国で関心が高まっていると言える。韓国では環境をめぐる問題を語る際に「親環境(韓国語読みでチンファンギョン)」という言葉が用いられる。意味は「自然との共存」といったところであろうか。

2月上旬にはオリンピックとSDGsに関するトークセッションも行われた(C)The PyeongChang Organizing Committee for the 2018 Olympic and Paralympic Winter Games

これに伴い今回、オリンピックパーク内の一角には「親環境広報館」という韓国に於ける環境問題への取り組みを紹介したパビリオンが設けられた。また、中国のIT企業アリババはパビリオンで使用した電子機器や備品をオリンピックパークの所在地である江原道・江陵市(カンウォンド・カンヌン)に寄付することを表明した。また、2013年より韓国では生ゴミの廃棄を従量制で課金する制度を施行し、「フードロス削減」の取り組みも飲食業から一般家庭にまで広がっている。

オリンピック・パラリンピックという一大イベントを通じて「環境問題」への呼びかけや取り組みを行う姿勢は評価できるのではないだろうか。3月9日からは同所でパラリンピックも開催され、まだまだ目が離せない。

Related
この記事に関連するニュース

価値観が変化する今、「世の中の当たり前を覆すイノベーション」をZ世代が議論
2025.12.04
  • SBコミュニティニュース
  • #イノベーション
  • #行動変容
実力行使で公害を止めた街があった――2025年秋、「高知パルプ生コン事件」が舞台劇に
2025.10.27
  • ニュース
  • #行動変容
  • #生物多様性
化粧品の環境負荷が一目で分かる「エコビューティスコア」の開示、欧州で始まる 
2025.09.01
  • ワールドニュース
  • #情報開示
  • #ブランド戦略
  • #行動変容
【編集局コラム】猛暑に咲く草花の“生きざま”に見る、地方に暮らして感じる変化
2025.08.29
  • コラム
  • #行動変容
  • #生物多様性

News
SB JAPAN 新着記事

テスト投稿
2025.12.14
      令和のインフラを再定義する──広がるシェアリングエコノミーの現在地と未来像
      2025.12.12
      • ニュース
      • #サーキュラーエコノミー
      • #地方創生
      「おいしさ」と「笑顔」の先にある未来へ――日本マクドナルドが挑む、サステナビリティと成長の融合
      日本マクドナルド
      2025.12.11
      • インタビュー
      • #ダイバーシティー
      • #カーボンニュートラル/脱炭素
      • #プラスチック
      TNFD開示後の「次の一歩」をどう踏み出すか 生物多様性と企業の行動を議論 
      2025.12.10
      • ニュース
      • #情報開示
      • #生物多様性

      Ranking
      アクセスランキング