• 公開日:2017.02.16
  • 最終更新日: 2025.03.21
低炭素杯2017環境大臣賞グランプリに「佐賀市上下水道局」

    環境大臣賞グランプリを受賞した佐賀市上下水道局職員

    低炭素社会の構築を目指す温暖化防止活動を表彰する「低炭素杯2017」が2月16日、東京・大手町の日経ホールで開催された。低炭素杯は2010年から開催され、全国の市民や自治体、学校、企業などの取り組みを表彰している。表彰式では、約1000件の応募の中からファイナリストに残った26団体が演劇やニュース番組形式など思い思いの方法で取り組みのプレゼンテーションを行った。(オルタナ編集部=小松 遥香)

    低炭素社会とは、地球温暖化の要因である二酸化炭素の排出を減らした社会のことだ。2015年12月にパリ協定が採択されて以来、世界的に政府だけでなく企業、市民などが一体となった温暖化防止への早急な取り組みが求められている。日本政府は、2030年までに温室効果ガスを2013年比で26%削減する目標を掲げている。

    環境大臣賞グランプリには、佐賀市上下水道局の「昔に帰る未来型~佐賀市下水浄化センターを『宝を生む施設』に~」が選ばれた。同市上下水道局では、敬遠されがちな下水処理施設を環境にやさしい施設に転換するため、下水汚泥の肥料化や下水処理水の海苔養殖・農業への利用、バイオガス発電等に取り組んでいる。

    受賞理由について、金谷年展・低炭素杯審査委員長は「上下水道局だけの取り組みに限定されず、農産物や藻類の養殖など他部署も取り込んだ多面的な取り組みが評価された」と話した。

    オルタナ最優秀ストーリー賞は、いきいき安心おおいた「荒れた竹林や田畑の利活用による地域活性化事業」に贈られた。また低炭素杯2017年アンバサダーのさかなクンは、アンバサダー特別賞を三重県で藻場(海藻の森)が持つ豊かな海の生物多様性を伝える教育を行う海っ子の森「海の森を未来に届けるプロジェクト」に贈った。
    同実行委員の長谷川公一・一般社団法人地球温暖化防止全国ネット理事長は「年々、内容が充実してきている。長く活動を続けている団体もあり、1997年の京都議定書から20年が経過し、温暖化防止の取り組みが日本に根付いてきていると感じる」と話し、最後はトランプ大統領の「Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国に)」にかけて「Make the Earth Great Again(地球環境を優先して欲しい)」と締めくくった。

    受賞結果は以下の通り。

    環境大臣賞グランプリ:佐賀市上下水道局 「昔に帰る未来型~佐賀市下水浄化センターを『宝を生む施設』に~」
    環境大臣賞金賞:市民部門)九州版炭素マイレージ制度推進協議会–九州エコライフポイント(九州版炭素マイレージ制度)
    自治体部門)南陽市「地域材を活用した世界最大の木造コンサートホール」
    学校部門)学校法人緑丘学園 水戸英宏小学校・中学校「蛍ネットワークmito英宏ecoスクールプロジェクト」
    企業部門)KDDI「地球温暖化防止に向けた『トライブリッド基地局』の導入について」
    文部科学大臣賞:どんぐり1000年の森をつくる会「未来の子どもたちのためのどんぐり1000年の森づくり」と越谷市立大袋東小学校「見座せ!環境とエコの達人~持続可能な社会に向けた環境教育~」
    セブン-イレブン記念財団最優秀地域活性化賞:長崎件諫早農業高等学校「農業廃棄物の裕子王利用法 特に規格外かぼちゃと蔓の負荷価値対策」
    LIXIL最優秀エコライフ活動賞:モトスミ・ブレーメン通り商店街振興組合&グリーンコンシューマーグループかわさき「モトスミ・ブレーメン通り商店街のエコ調査隊」
    ユニ・チャーム最優秀エコチャーミング賞:京都府立桂高等学校TAFS「地球を守る新技術の開発」研究班「生体鉱物(MAP)を活用した確信的な堤防維持管理技術の開発」
    ニトリ最優秀夢・未来賞:緑のリサイクル・ソーシャル・エコ・プロジェクトチーム(徳島県) 「緑のリサイクルモデル・『刈草堆肥』でストップ温暖化」
    ウジエスーパー最優秀エコーガニック賞:倉持産業株式会社「『鶏も人も幸せ!』持続可能な低炭素養鶏業の薦め」
    損保ジャパン日本興亜環境財団最優秀わくわく未来賞:エクセラン行動学校環境科学コール「『あまのじゃくなエコ活動』と『ぷらすαのエコ活動』」
    タカラトミー最優秀次世代賞:大平山友遊エコクラブ・やまなみこどもエコクラブ「笑顔で広がるエコの芽~エコキッズの環境e-de(いーで)隊」
    オルタナ最優秀ストーリー賞:いきいき安心おおいた「荒れた竹林や田畑の利活用による地域活性化事業」
    気象キャスターネットワーク最優秀地域・学校エコ活動賞:壬生北小学校こどもクラブ「エコキーパー倍増作戦」
    マクドナルドオーディエンス賞:学校法人緑丘学園 水戸英宏小学校・中学校「蛍ネットワークmito英宏ecoスクールプロジェクト」と越谷市立大袋東小学校「目指せ!環境とエコの達人~持続可能な社会に向けた環境教育~」
    アンバサダー特別賞:一般社団法人海っ子の森「海の森を未来に届けるプロジェクト」
    審査委員特別賞:積水ハウス株式会社「新梅田シティ『新・里山』『希望の壁』緑のオアシスで低炭素実現」・株式会社リビエラ「自然にも自分にも優しいリビエラエコシステムで低炭素化を推進」

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